こんにちは!
大学受験エリートのSuuです。
高校数学の自学自習や復習をしたい人のために、
高校数学のポイント、落とし穴、カンどころを紹介する
るるぶ高校数学シリーズです。
今回は、
数A 場合の数 その1 集合
です。
はい、唐突に出てきますね「集合」。
正直、勉強していてツマラナイ内容の代表格ではないでしょうか。
高校数学のツマラナイ勉強TOP3には確実に入りそうな、強者の風格があります。
そんな集合だからこそ、
なんで、集合の勉強が必要なのか?
を知っておいて欲しいです。
この記事では、そこに焦点を当てて紹介しましょう。
集合の勉強目的① 場合の数を数えるテクニック
目下、重要なのはコレです。
数Aの場合の数で集合を学ぶの目的はコレでしょう。
俗に「個数定理」と言われる、集合の要素の個数に関する公式が重要になります。
具体的には、
n(A∪B)=n(A)+n(B)-n(A∩B)
ですね。
この計算は、場合の数の数え上げ、確率の計算でちょくちょく使います。
公式自体は、可能なら暗記しないで対応して欲しいです。
意味を理解して、導出の訓練を繰り返し、
瞬時に思い出せればOKです。
公式で使われる記号は仰々しく、慣れないうちは難しく感じられるかもしれません。
ただ、公式の意味自体はハードルが低く、
使える人は小学生でも使っている公式です。
そんな簡単な内容なのに、なぜ仰々しい記号で勉強するの?
……そうそう、そこが肝心。
最終的には、「個数定理」を様々な変形で使えるのが理想です。
変形と言うのは、例えば、
n(A∩B)=n(A)+n(B)-n(A∪B)
n(A)=n(A∪B)+n(A∩B)-n(B)
などですね。
個数定理を移項しているだけですが、
こういった派生公式をスムーズに引き出せるのが、小学生と違うところです。
また、
AをAの補集合に変えたときはどうなる?
など、色々な変形が考えられます。
補集合が絡むなら、
ド・モルガンの法則
も便利で、重要ですね。
(余談:複素平面で出てくる「ド・モアブル」と名前が似ていて、
区別がつかなくなるのは私だけ?)
ド・モルガンの法則も、カッチリ暗記するほどのものではないです。
・∪のバーは∩
・∩のバーは∪
・バーは、分配できる
の3点だけおさえておけば、すぐに思い出せますし、
どんな状況でも使いこなせます。
移項して形を変えたり、補集合を混ぜてややこしくしたり……
そういう派生技をスムーズに繰り出そうとしたときには、
仰々しい記号で整理されている方が便利なのです。
差し当たりは基本問題を練習し、公式の基本の型を習得すれば十分ではあります。
ですが、ハイレベルを目指す人なら、
少し難しめの問題にも手を出すことをオススメします。
個数定理やド・モルガンの公式を、仰々しい記号とともに使いこなし、
複雑な条件下でもサクサク集合の個数を計算できる!
というレベルがゴールです。
ココまで技量を高められれば、実戦の大学受験の問題でも、
ガンガン活用できますよ。
集合の勉強目的② 数学で重要な「言葉」だから
集合は、それそものが研究対象というよりも、
数学で話をするための言葉
という側面が強いです。
例えるなら、
中1の英語で習うbe動詞
のような位置づけです。
はい、めっちゃ重要です。
be動詞が曖昧だと、きっと英語は苦労しますよね。
だって、英文の中でわらわらと出てくる、基本表現ですから。
数学の集合も同じです。
数学的な対象を表現するのに非常に便利な記号なため、
勉強の深度が深まるほど、集合に出会います。
そのときに、記号の意味、言葉の意味が分からないと……
そう、困りますよね。
ただ、この「言葉」という側面に注目する場合、
「言葉の意味が分かれば十分」
とも言えます。
つまり、
数学の問題の中で集合で出てきたときに、
その表現の意味が分かればOK!
勉強法なのですが、ここは少し気分を変えましょうか。
数学というより、言語を勉強するイメージがオススメです。
言語の勉強で大切なのは……使うこと!
集合の記号の意味を理解して、自分で集合の記号を使ってみる。
とにかく、「自分で記号を使う」ことが重要です。
巷の問題集の問題で十分ですから、自分で記号を使って、
記号に慣れることを意識しましょう。
集合の勉強目的③ 論理的な思考をするために必須
高校数学、大学受験の数学では、
論理
が問われます。
数学で必要な論理って何よ……の説明は難しいのですが、
今日は、あえて意味深な言い方をします。
数学の論理力=集合との仲良し度
ということにします。
ちょっと高級な話なのですが、
数学の論理は、集合の考え方と常に隣にあります。
集合なくして、数学の論理は語れません。
だから、「集合と論理」なんて単元があるのですよね。
高校数学で、大学受験の数学で必要な「論理」。
「論理」を習得するために、「集合」の言葉が必須!
と、思って下さい。
ただ、論理と集合を絡めた考え方は、数Ⅰの方でメインで扱います。
勉強はそちらでしましょう。
アレコレ書きましたが、やはり、「集合」はあまり楽しくないかもしれません 笑
ただ、地味に数学の土台になる部分でもあります。
建築なら基礎の土台、音楽なら低音。
ここがグラつくと、ハイレベルを目指すうえで、どこかで伸び悩みが来ます。
何度も繰り返し勉強するようなところではありませんので、
ここである程度キッチリ練習して欲しいところです。