【問題集・参考書の活用法 英語 第7回 : 「よくわかる 高校英文法問題集」】
このカテゴリーでは、Izu(いず)が様々な参考書・問題集の使い方の例を解説します。
第7回は、Gakkenさんから出ている英文法の基礎問題集「よくわかる 高校英文法問題集」です。
毎度の定型文ですが、解説のスタンスは、この参考書・問題集を使うなら、ということです。
良い・悪いは個人の好みや学習状況で変わってきますので、それには触れません。
既にお持ちの方、これから参考書・問題集を買おうとしている方のお役に立てれば幸いです。
では、本題へ!
<英語に苦手意識がある方の英文法基礎事項アウトプットにおススメ>
さて、今回ご紹介する「よくわかる 高校英文法問題集」、どこかで見た記憶はありませんか。
「あ~そういえば。」と思った方、もう立派な「エリートファン」ですね笑。
そうです、このシリーズの第3回、【やさしい高校英語】の記事の中に出てきます。
英語に苦手意識がある方へのおススメ参考書として、第3回で【やさしい高校英語】を紹介しました。
その中で、
>基本レベルのアウトプットに適した問題集を別に用意しておくことをおススメしています。
と書きました。
そして、「よくわかる 高校英文法問題集」を、この目的を満たす問題集の例としてご紹介しました。
また前置きが長くなってしまいました。
まず、この「よくわかる 高校英文法問題集」は、英語に苦手意識がある方、もしくはこれから高校英語の学習に入る方におススメしたい問題集です。
ただ、これは飽くまで問題集です。
導入部分で重要ポイントがまとまってはいますが、それは理解の確認用で使うべき部分です。
理解するにあたっては、まずは基本事項ベースの参考書を熟読しましょう。
さて、この問題集は、英文法のテーマ別に、第1章「基本の文型」~第23章「特殊構文と呼応」の構成になっています。
そして、各章は以下のような構成になっています。
・ STEP1 重要ポイント
・ STEP2 基礎チェック問題
・ STEP3 単元マスター問題
STEP1は、各英文法テーマのポイントをおさらいするページで、その章も分量は1ページのみです。
参考書等で理解した内容のうち、よく問われるポイントが簡潔にまとまっていますので、まずはさっと読んで頭に入っているかを確認しましょう。
怪しい箇所がありましたら、参考書に戻って該当する範囲を読み直しておくとよいですね。
STEP2は、ポイントを使って解く、極めて基礎的な整序問題(語の並べ替え)が数問あります。
STEP1が見開きの左側、STEP2が見開きの右側となっているので、ポイントを参考にしながら解きやすい構成になっていますね。
また、整序問題は、ポイントを踏まえた一文を作ることになるため、どのように使われるのかが印象に残りやすいのがGoodです!
STEP3は、選択問題・標準的な整序問題・正誤問題・和訳問題で構成されています。
どの問題も、「基本事項のアウトプット」に徹しており、理解した内容をいろいろな出題形式に応用してみる、いい訓練となります。
実際にどこかの章から1つずつ、問題を例に出してみましょう。
文法テーマは何がいいですか?
「分詞をお願いします!(空耳)」 → はい、かしこまりました。第9章の分詞を例に出してみます。
STEP2より1問みてみましょう。
「私は、スーツケースを運んでいる1人の若い女性に会った。」
( a young lady / I met / carrying a suitcase ) .
このように、並べ替える語句は、ほんの数語です。
そしてこの問題で確認したいポイントは、分詞の形容詞的用法ですね。
分詞の形容詞的用法?? すみません分かりにくい表現になりました。
どうやって名詞を分詞で修飾するんだっけ??というポイントの確認です。
分詞1語で修飾する場合は、分詞+名詞、でしたね(a sleeping baby のような)。
分詞+αのまとまりで修飾する場合は、名詞+[分詞+α]のように、名詞の後ろにカタマリを置きました。
この問題は、carrying a suitcase が分詞+αの部分に該当しますね(スーツケースを運んでいる、という日本語訳に対応する部分)。
はい、もう並べ替えできますね。
→ I met a young lady carrying a suitcase .
できました。
このように、基本事項を用いて平易な一文を作ることで、英文の作りの感覚も養うことができるのです。
続いてSTEP3より1問みてみましょう。
「次の文を和訳しなさい。」
Who is the girl painting a picture on the bank of the river ?
ヒント:bank「土手」
この問題もまた、先ほど確認した分詞の形容詞的用法を、和訳という形式で確認しているに過ぎないですね。
名詞【the girl】の後ろに、【painting +α】の現在分詞で始まるカタマリがあります。
現在分詞は「~している」と訳し、名詞につなげればいいんだったなぁ・・・
はい、もうできます。
→ (その)川の土手で絵を描いている女の子は誰ですか。
すんなり訳せましたよね。
このように、STEP3であっても「何これ全然分からん!」とはならない、ごくごく基本的な問題が大半です。
出題形式が違うだけで、基本に徹した問題ばかりですので、基礎理解の後のアウトプットに向いた問題集なんですね。
英語に苦手意識がある方、もしくはこれから高校英語の学習に入る方におススメしたい問題集です、と述べた理由をご理解いただけたのではないでしょうか。
そして最後に、もう1つ、この問題集のいいところをご紹介します。
それは、数章ごとのまとまりで、「定期テスト対策問題(①~⑥)」がついているところです。
数章分の復習を、選択問題・和訳問題・整序問題・英作文、の4形式で行うことができるのです。
そしてどれも、基本事項の再確認となる問題ばかりです。
よく、実力試験や模擬試験になると解けない、という相談を受けます。
例えば、「分詞から出題します。」となれば、使う引き出しは分詞に限定されますので、苦手な子でも比較的解きやすくなります。
しかしながら、実力試験や模擬試験は、出題範囲はかなり広くなります。
こうなると、どの引き出しを使えばよいかが分からなくなり、点数がとれなくなってしまいますね。
「定期テスト対策問題」となっていますが、引き出しの範囲を広げる訓練だと考えてください。
数章分の内容から問題が構成されていますので、正しい引き出しを使い定着を図る、よい練習になります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
英語が苦手な方、これから学習を始める方、まずは【英単語・熟語+基礎英文法理解+演習】を徹底してくださいね。
今回は、この「演習」におススメな問題集「よくわかる 高校英文法問題集」をご紹介しました。
参考書だけで順調に学習が進むかなぁ・・・問題演習で分からないところは質問したいなぁ・・・
そんな不安が払しょくできない方は、ぜひ一度ご相談・体験受講にいらしてください。
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文系・理系問わず必要となる英語、毎回くどいですが、土台作りは、早めから!
それではまた次の記事でお会いしましょう。
See you !