るるぶ高校数学 数Ⅰ ①数と式 その3 実数|大学受験エリート

るるぶ高校数学 数Ⅰ ①数と式 その3 実数

こんにちは!

大学受験エリートのSuuです。

 

高校数学の見どころ、落とし穴、勉強ポイントを紹介する

るるぶ高校数学のコーナーです。

 

今回は、

数Ⅰ ①数と式 その3 実数

です。

 

見たことのない展開、因数分解を乗り越えた先の、

少し小休止的な内容……

だったら良かったのですが、そうは行きません。

ここでは、高校数学、いや、大学受験の数学を通じて学生を悩ませる

絶対値

の扱いが出てきます。

これがまあ、大変です。

絶対値の扱いに絡んで、

場合分け

という鬼門が初登場します。

この単元の学習で完全に理解するのは難しいかもしれませんが、

場合分けを1つのメインターゲットにして取り組んで欲しいです。

 

実数

ポイント① 実数、有理数、無理数、整数、自然数の定義

ふわ~~~っと頭に入れておきましょう。

あくまで用語の確認です。

知らないと困る場面出てきますが……すぐに復習できるので、

困ってから勉強しても大丈夫だったりします。

 

ポイント② 分数↔循環小数の変換

計算の仕方を、「ふーん」と勉強しましょう。

この段階では、「うまい計算があるなあ」という認識でOKです。

(補足:数Ⅱの数列を学習したら、もう一度この計算を見直して欲しいです。

実は、ある数列の和を計算するのと同じテクニックを使っています。)

 

ポイント③ 絶対値=距離のイメージ

絶対値の扱いの本番は、「文字」が絡んで場合分けが発生してからです。

具体的な数字で扱うのは簡単で、中学校の数学と同じ内容です。

……で終わると寂しいので、上を目指す人向けのヒントを1つ。

 

【上級者を目指したい人向け】

絶対値=距離

というイメージを持ちましょう。

|-2|というのは、

「数直線上で、-2と原点(0)の距離」という意味でしたね。

これを少し拡張して、

|〇-△|は、「数直線上で、〇-△の距離」と捉えられると、後々役立つ場面が出ます。

例えば、

|π-3|は「数直線上で、πと3の距離」

と考えます。

 

ポイント④ 平方根の計算(有理化・二重根号)

とりあえず、有理化は計算練習をしましょうか。

有理化の合言葉は、

符号を変えたものをかける!

ですね。

1回で有理化できないときは、2回、3回と

符号を変えたものをかける!

必要があります。

ちなみに、高校数学では

・分母にルートが入ったままで計算を続けたり、答えにしたりする

・分子を有理化して(?)、ルートを分母に押し付ける

など、かなりフリーダムな操作が出てきます。

そういう場面でもビビらないように、基本的な有理化はキッチリ習得しましょう。

 

2重根号の外し方も、地味に厄介です。

合言葉は、

二重根号 忘れたころにやってくる

です。

二重根号は、他の計算に比べると出現頻度が低いです。

そのため、普通に勉強していると忘れます。

そして、二重根号の外し方を忘れたころに、

二重根号を外せないと解けない問題が出てくる

のがお決まりです。

いや、本当にそうです。

いつか、みんなにもこの言葉の意味が分かるときが来ると、

あえて断言しますっ。

難しいとか大変とかよりも、二重根号の厄介なのは、

忘却との戦い

である点です。

対策なのですが、ここは「理屈」でマスターするのをオススメします。

つまり、

「二重根号の外し方」を覚える

のではなく、

「二重根号の外し方の理論」を理解して、思い出せるようにする

のを目標にして欲しいです。

理論の思い出し方ですが、

(√a+√b)2

の展開を計算するのがキーポイント。

教科書や参考書を頼りに、「理論的背景」の部分をおさえて欲しいです。

 

ポイント⑤ 基本対称式と対称式 「つじつま合わせ」計算

式の値を扱う際に、対称式・基本対称式が出てくることがあります。

次の呪文は知識として覚えましょう。

対称式は、基本対称式で表せる

うん、非常に意味が分かりにくい。

証明はできなくていいし、なんなら意味も分からなくてもいいかもしれません。

ただ、計算だけはできるように練習必須です。

対称式を、基本対称式で表す

という計算練習に集中しましょう。

具体的には、

x2+y2を、x+yとxyで表す

というような計算です。

この計算には、今まで使ったことない感覚が必要なので、

最初は戸惑います。

コツとなる感覚は、

大体のアタリをつけて

後からつじつま合わせ

というリズムです。

例えば、

x2+y2を、x+yとxyで表す

場合、

x2とかy2が出るんだから、x+yを2乗するのかな? (アタリをつける)

→(x+y)2=x2+2xy+y2 になるから、「2xy」が余計だなあ

→余計な「2xy」を引けばいいんだ!(つじつま合わせ)

というリズムで考えて、

x2+y2=(x+y)2-2xy

という変形を考えます。

この、「アタリをつけて、つじつま合わせ」というのは、

高校数学で、大学受験の数学で、常に使われる考え方です。

変形法を覚えるのではなく、このリズムの習得を目標にして、

計算練習を積んでいきましょう。

 

ポイント⑥ √A=|A| と場合分け

この章の鬼門はココです。

「場合分け」を扱うあたりから、

ようこそ、高校数学へ

という気分に、私はなります。

 

場合分けのコツうんぬんの前に、ここでは場合分けの心構えをマスターしましょう。

 

まず、心に叩き込むことが1つあります。

文字があったら、正か負か分からない

です。

 

ちょっと質問しましょう。実数aがあるとします。

aと―a、大きいのはどちらか?

aと―a、正の数はどちらか?

いかがですか。パッと答えられますか。

答えは、

分からない

です。

 

人間の認識は、非常に錯覚を起こしやすいのです。

aと―aを見たら、なんとなく、

aがプラスで、-aがマイナス

という気分になりがちです。

ですが、そうとは限らない。

『a=-1』

という場合、aがマイナスで、-aがプラスですからね。

 

場合分けができるようになるためには、

この感覚を掴む必要があります。

敵は、「錯覚」です。

 

『aと―aを見たら、なんとなく、aがプラスで、-aがマイナス』

と感じる人間のクセをおさえこみ、

『aの正負で、どっちがプラスで、どっちがマイナスかは変わるんだ』

と感じる感覚を養う訓練をしてください。

(別の言い方をすると、「あらゆるパターンを常に想定する」クセをつけるとも言えます。)

 

今後、場合分けに関する問題を見るたびに、この言葉を思い出して下さい。

感覚そのものを矯正することを目的に、練習を積んで欲しいです。

この感覚矯正が、場合分けを習得する第一歩であり、

そして高校数学を踏破するポイントです。

 

さあ皆さま。

ようこそ、高校数学へ。

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