【差をつける英文法】 第20回テーマ 冠詞|大学受験エリート

【差をつける英文法】 第20回テーマ 冠詞

このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。

第20回英文法テーマは「冠詞」です。

基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。

では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください!  (by Izu)

 

 

<冠詞を使い分けを理解する!

冠詞とは…冠詞は名詞の前に置かれ、その名詞が特定のものか何でもよい任意のものかを示す働きを持つ。

 

①不定冠詞a/an(いくつもある中の1つを表し可算名詞の単数形の前につく)を使う場合

 

 1.話の中で始めて登場する名詞の前につける

   I  bought  a  new  bag  yesterday .

   私は昨日新しいバッグを買いました。 ←特定のバッグの話はしていない

 

 2.「1つの~」という意味(oneと同じ働き)を表す

   I  lived  in  Yokohama  for  a  year .

   私は1年間横浜に住んでいました。 ←for one year と意味は同じ

 

 3.「~につき」という意味(単位)を表す

   She  visits  her  parents  once  a  week .

   彼女は週に1回、両親の元を訪れています。

 

 4.「ある数量・程度の~」という不特定の数量・程度を表す

   Wait  here  for  a  while .

   しばらくここで待ってて。

   ※他に to a degree(ある程度)という表現もよく使われる

 

②定冠詞the(自分にも相手にも特定できるものであることを示し、可算・不可算どちらの名詞にも使える)を使う場合

 

 1.すでに出てきた名詞につける

   I  like  the  bag  very  much .

   私はそのバッグを大変気に入っています。  ←①のバッグを受けた場合

 

 2.状況的に指しているものが特定されている名詞につける

    Open  the  window , please .

   その窓を開けてください。 ←部屋に窓が1つだとしたら、当然窓は特定される。

 

 3.1つしか存在しないもの(天体・方角など)を指す普通名詞につける

   The  moon  rises  in  the  east .

   月は東から昇ります。 

   ※月の様相を示す場合は、 a full moonなどとなる。

 

 4.語句(only「唯一の」/same「同じ」/very「まさにその」)や節(関係詞など)により限定された名詞につける

   He  is  the  only  man  to  solve  the  problem .

   彼はその問題を解決できる唯一の人です。  ←only=対象が限定

   He  is  the  best  singer  in  this  class .

   彼はこのクラスで最も歌が上手です。  ←最上級=対象が特定

 

 5.「~な人々・~なこと」という意味で用いる the + 形容詞または分詞

   the  young(若者⇔年寄りold・elderly)

   the  rich(お金持ち⇔貧しい人poor)

   the  sick(病人)

   the  unexpected(予期せぬこと)

   the  injured(けが人)      など

 

 6.「~国民(全体)」という意味で用いる the + 固有形容詞(Japanese・Britishなど)

   People  say  that  the  Japanese  are (×is)  polite .

   日本人は礼儀正しいと言われる。   ←複数扱い

 

 7.慣用的にtheを使う場合

   She  can  play  the  piano .

   彼女はピアノを弾けます。  ←ピアノという特定の楽器ならどれでも弾ける

   I  am  paid  by  the  month .

   私の給与は月単位です。 ← by the 単位 で「~単位で」を表す

   He  caught  her  by  the  arm .

   彼は彼女の腕をつかみました。 ←身体の一部を指す場合、theを使う。

   ※よく使われる表現 : catch ・ seize ・ grab ・ take + 人 + by  the  部位

              「人の~(部位)をつかむ」

               hit ・ strike  +  人 + on(in)  the  部位

              「人の~(部位)を殴る」

 

③無冠詞にする場合(a/anもtheも使わない) 

 

 1.種類全体を表す場合は、無冠詞で可算名詞の複数形を用いる。

   Do  you  read  books  in  the  train  ?

   あなたは電車の中で本を読みますか。  ←特定の本を表していない

 

 2.不可算名詞には、例外を除いて不定冠詞のa/anはつかない

   Do  you  like  milk  ?

   あなたは牛乳は好きですか。

   We  can’t  buy  happiness .

   幸せは買うことができません。 ←(例外を除いて)抽象名詞に冠詞はつかない

    ※例外 : kindness(親切) ⇒ a  kindness(親切な行為)

        beauty(美) ⇒ a  beauty(美人・見事なもの)  など

        …これらは、抽象名詞が普通名詞として使われている。

   My  favorite  subject  is  chemistry .

   私の好きな科目は化学です。  ←学問に冠詞はつけません

 

 3.具体的な「物」ではなく、「交通手段・通信手段」を表す場合、冠詞はつけない。

   I  went  there  by  train .

   私はそこに電車で行きました。  ← by +交通手段 「~で」 / on  foot 「徒歩で」

   I  spoke  to  her  by  phone  yesterday .

   私は昨日彼女と電話で話しました。 ←by + 通信手段「~で」

 

 4.具体的な「物」ではなく、「機能」を表す場合、冠詞はつけない。

   I  went  to  school  by  bus  yesterday .

   私は昨日バスで学校に行きました(通学しました)。

   ※学校という場所ではなく、学校の持つ「勉強する」という機能を指している。

   ※よく使う表現 : be  late  for  school (学校に遅刻する)

             after  school (放課後)

                         leave  school (卒業する・退学する)

             go  to  church (礼拝に行く)

                       go  to  bed (寝る)

             leave  hospital (退院する)      など

 

 5.具体的な「物」ではなく、食事・スポーツ・ゲームなどの「行為」を表す場合、冠詞はつけない。

   Shall  we  have  lunch  together  ?

   いっしょに昼食を食べませんか。

    I  played  tennis  with  her  yesterday .

   私は昨日彼女とテニスをしました。

 

 6.「地位」「役職」を表す語が文中で補語として使われる場合、冠詞はつけない。

   He  is  captain  of  the  baseball  team .

   彼はその野球チームのキャプテンです。 ← SVC(補語)

   The  committee  elected  her  chairman .

   委員会は彼女を委員長に選出した。 ←SVOC(補語)

 

 7.「種類全体」を表す場合、無冠詞複数形が最も一般的。

   Cats  are  very  cautious .

   ネコはとても警戒心が強い。 ←ネコ全体を漠然と指す最も一般的な表現

   A  cat  is  very  cautious .

   ネコはとても警戒心が強い。 ←集団から1つの例を指す(主語でのみ可能)

   The  cat  is  very  cautious .

   ネコはとても警戒心が強い。 ←対比の文脈で稀に使われることがある

 

 

第20回「冠詞」は以上です。

基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!

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