スタディサプリ 高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第48講 必要十分条件|大学受験エリート

スタディサプリ 高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第48講 必要十分条件

大学受験エリートのSuuです。

 

この記事では、スタディサプリの映像授業について、

「オススメの視聴法」

「授業のポイント」

などを紹介していきます。

 

今回は、

高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第48講

必要十分条件

です。

 

まずは、「〇〇条件」についておさらいしておきましょう。

命題 P⇒Q が真のとき、

Pを(Qの)十分条件

Qを(Pの)必要条件

と言うのでした。

 

「十分」や「必要」の日本語の意味から攻めると、非常に混乱します。

そこで、

「十分」⇒「必要」

という言葉で暗記するのを推奨しています。

 

また、

P⇒QとQ⇒Pが2つとも真のとき、

Pを(Qの)必要十分条件

Qを(Pの)必要十分条件

と言います。

 

上記は、数学的な真理でもなんでもなく、

ただの言葉の取り決め

です。

そのため、意味も分からず暗記してしまえばいいと思います。

(織田信長は何で織田信長という名前なの?

と深く悩んでも仕方ないのと同じです。)

 

少しだけ、意欲のある人に向けた補足をします。

「必要十分条件」とは、ある条件の「完全な言い換え」を与えることです。

そのため、数学的に非常に重い意味のある言葉になります。

もっとラフに言うと……

まったく別に2つのことがらが、「まったく同じこと」!

と主張するのが必要十分条件です。

そのため、必要十分条件に注目して数学を眺めると、

何と何が、結局は同じことなのか

が分かってきて、色々なものがスッキリします。

例えば。

多項式f(x)=0の解がx=α

⇔f(x)が(x-α)を因数にもつ

です。

この2つが「まったく同じこと」ということは、

方程式を解くことと、因数分解を考えることは大体同じ

と言えます。

こういう、「同じこと」をたくさん理解していると、

数学がイメージしやすくなっていきます。

 

Chapter1

問題(1)を扱うチャプターです。

 

前提知識として、接線を求める計算が必要です。

接線の方程式がサラリと求められない人は、

微分の講義をしっかり復習しましょう。

 

さて、

『必要十分条件を求めよ』

と言われたときの対応ですが、

まずは必要条件から攻める

というのが1つの作戦です。

 

必要条件というのは、

「〇が成り立つのだから……

これが成り立って……

そうすると、これも成り立って……」

という形で、素直な追跡がしやすいという特徴があります。

 

素直に条件を変形していき、

出てきて必要条件に対して、

後から十分条件であることも示す

というのが定番の型なので、しっかり習得しましょう。

 

『2方向の議論をするのが面倒だ』

と感じることもあると思いますが、

丁寧に2方向の議論をやるほうが安全です。

 

必要十分がらみの問題で一番大切なのは、

きちんと2方向の議論をすること

だと思います。

それさえ守れば、1つ1つは普通の問題と同じです。

 

 

Chapter2

問題(2)を扱うチャプターです。

必要十分条件を示すときは、

P⇒Q

Q⇒P

の2つを証明するのが基本です。

 

少し繰り返しになりますが、

カッコつけて、一気に必要十分性を証明したくなる気持ちは分かります。

ですが、その方針は大抵危険です。

慣れない間は……いや、慣れてきた後でも、

しっかり2つの方向を丁寧に示しましょう。

 

さて、問題(2)では整数問題への対応が必要になります。

不安な人は、

45講 整数問題の攻め方 その1

を視聴してから授業動画にのぞみましょう。

 

この問題の議論で難しいのは、

1/a3+1/a6=1/a2

の条件から、nが60の倍数であることを示すことですね。

 

逆方向の議論や、しっかりした実験を行えば、

結局、a2=2,a3=3,a6=6なんじゃないか?

という予想がつきます。

地味ながら、こういった結論を実験から予想することが大切です。

堺先生の実験や考察を、しっかり観察しましょう。

 

さらに踏み込んで考えると……

a2≠2

とすると、

『素因数に2は含まない』ことから、『すべての約数が奇数』

という強烈な条件が出てくると気づけます。

この辺りの考察に、実験を通じてたどり着けるかどうかが、

この問題のポイントでしょうか。

a2=2ということさえ捕まえられれば、

難易度がグッと落ちます。

 

そして、恐縮ながら、この授業には1つミスがあるので注意して下さい。

19分20秒~19分35秒ごろの議論です。

「nが1,2,3,4,5を約数にもつことから、

nは5!=120の倍数である」

としていますが、これは明らかにミスです。

 

例えば、

「nが1,2,3,6を約数にもつから、

nは1×2×3×6=36の倍数」

というのは成り立ちません。

「n=6」という反例がありますからね。

何がいけないかというと、2や3が6の約数になっているからマズイのです。

6を約数にもったら、6の約数である2や3も約数にもつのは当然です。

そのため、

『1,2,3,6を約数にもつ⇔1,6を約数にもつ』

です。(こういう「同値」は、「同じこと」というイメージで使います。)

 

さて、そうするとこの問題では……

「nは1,2,3,4,5を約数にもつから、

nは1×3×4×5=60の倍数」

とするのが正しい議論でした。

 

「細かいミスじゃないか」と言われれば、その通りです。

ですが、数学の議論に慣れていると、

『この場面で、「nが120の倍数」が言えると、

条件(ロ)⇔「nが120の倍数」となるから、

明らかにおかしいのでは……?』

という違和感がパッと浮かんだりします。

本当に、直感的に「何か変じゃないか?」と感じます。

(堺先生が、ご自身の計算ミスに一瞬で気づくのと同じような感じです。)

トップレベルを目指す人は、答案の採点者は数学に精通した人間だと想像するべきです。

ちょっと危険なので、念のため注意しておきます。

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