スタディサプリ 高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第49講 【新課程】期待値|大学受験エリート

スタディサプリ 高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第49講 【新課程】期待値

大学受験エリートのSuuです。

 

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今回は、

高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第49講

【新課程】期待値

です。

 

期待値の問題ですが、基本的には

すべてのパターンの確率を地道に計算する

ことになります。

ちょっと地味な計算になりがちです。

 

「和の期待値は期待の和」を使ってカッコよく落としたりすると気分がいいのですが、

教科書では習わない知識のようですね。

 

そんなこんなで、地味な問題になるのを嫌ってか……

高1・高2の授業としては、かなり難しい問題が扱われています。

特に最後の問題はハードルが高いので、丁寧にフォローしたいと思います。

 

Chapter1

問題[A]を扱うチャプターです。

まずは、最初に堺先生が解説しているイメージを持ちましょう。

期待値=平均

と思ってOKです。

自分が何を計算しているのか分からなくなったら、

「期待値だから、平均を計算しているんだ」

と思って落ち着きましょう。

 

問題(1)の処理ですが、非常に地味ですね。

各三角形の面積を計算し、それぞれ何個あるのか、

すべてキッチリ数え上げるだけです。

こういう地味な処理を、どう正確に行うのかを鑑賞しましょう。

 

①三角形のなかま分け

まず、

「どんな種類の三角形があるのか?」

を、漏れなく・重複なく数えていく必要があります。

 

正八角形の辺と、何本辺を共有するか?

でなかま分けしたあとで、

それぞれどういう形のものがあるか?

を考えていきます。

このように、三角形を探す基準を決めて、

1つ1つなかま分けをしていくのがコツです。

 

②三角形の数え上げ

三角形を正確になかま分けできたら、

「それぞれのなかまが何個あるのか?」

を数えていきます。

 

・「正八角形とどの辺を共有するか」に注目して、正八角形の辺との対応関係を考える

・正八角形の対角線に注目して、対角線との対応関係を考える

など、うまく対応関係を入れることでミスが起きないよう工夫しています。

対応関係の入れ方ですが、

「1つしかないもの」

に注目するのがコツです。

「1つしかないもの」に注目することで、

漏れや重複を防ぐことができます。

 

③正八角形の性質をフルに使って面積計算

非常に整った図形がベースにあるので、各三角形の面積の計算も工夫しましょう。

高校生になり、色々な面積公式を習ってきたと思いますが、

底辺×高さ÷2

が三角形の面積の基本です。

初心に戻って、

どこを底辺にして、どこを高さにしようか

と考えるのが、なんだかんだ強力ですね。

 

地味な数え上げ・計算の中で、

上手に①~③を駆使しているのを鑑賞しましょう。

 

Chapter2

問題[B]を扱うチャプターです。

問題(2)はちょっと難しいかもしれません。

 

まず、問題(1)から見ていきましょう。

期待値というより、完全に「平均」として計算していますね。

このような方法もありますが、期待値らしく、

それぞれの確率を求めて計算してもOKです。

(1+1)2になるのが1パターン、

(1+2)2になるのが2パターン、

……

と地道に計算する方針です。

この解法も自然なので、この考え方で解いた人も自信をもってOKです。

 

ただ、地道に数え上げる作戦は、(2)では通用しません。

(2)でも通用する解き方をするために、

授業動画では(1)をΣ使った立式で処理しています。

 

さて、問題(2)を見ていきましょう。

以下、

単に「Σ」で、1から6までの和を表すことにします。

動かす変数は、右下の添え字で表します。

 

n=2は地道に計算すれば求まりました。

では、一般のnはどうしましょう。

流石に、地道に数えるのはしんどそうです。

 

まずは、

漸化式の利用が浮かぶか?

というハードルがあります。

「一般のn」に対してアプローチとして、

「一般のnは大変だけど、(n+1)番目とn番目の関係なら処理できそう」

というときに、漸化式を立てる作戦をとります。

 

とはいえ、それでもいきなりの「n」でやるのは大変です。

まずはn=3ぐらいのときに考えてみましょう。

 

ΣaΣbΣc(a+b+c)2/63

を、n=2の場合の計算で表すことを考えてみます。

つまり、

E2aΣb(a+b)2/62

を使って表します。

 

シグマの中身を引っ張り出したいので、

ΣaΣbΣc(a+b+c)2/63

aΣbΣc{(a+b)2+2(a+b)c+c2}/63

と変形してみましょう。

シグマはバラバラにして考えてよいので、

ΣaΣbΣc{(a+b)2+2(a+b)c+c2}/63

aΣbΣc(a+b)2/63+ΣaΣbΣc2(a+b)c/63+ΣaΣbΣcc2/63

とできます。

 

それぞれのシグマ計算を考えていきますが、

Σc(cと無関係な式)=6×(シグマの中身)

ということに注意しましょう。

cと無関係な式に対して、

c=1,2,…,6を代入して足す……というのは、

シグマの中身をそのまま6回足し算するだけですからね。

 

① ΣaΣbΣc(a+b)2/63

Σcを展開してしまいます。中身がcと無関係なことに注意すると、

ΣaΣbΣc(a+b)2/63

=ΣaΣb6×(a+b)2/63

ΣaΣb(a+b)2/62

となり、この項はそのままE2になっています。

 

ΣaΣbΣc2(a+b)c/63

Σcを展開しましょう。

Σcを考えるときは、(a+b)はcと無関係なため、

「ただの数」と思って処理できることに注意します。

 

ΣaΣbΣc2(a+b)c/63

=ΣaΣb2(a+b)(1+2+3+4+5+6)/63

=ΣaΣb7(a+b)/63

={ΣaΣb(a+b)/62}×7/6

 

ここで、

ΣaΣb(a+b)/62

の部分は、

『サイコロを2個ふったときの、出た目の和の期待値』

になっているので、具体的に計算できるものだと分かります。

出た目の和の期待値についても補足しておきましょう。

授業動画でも、「和の期待値は期待の和」を使っています。

サイコロを1個ふったときの出た目の和の期待値=平均は、7/2です。

じゃあ、サイコロを2個ふったときの出た目の和の平均は?

と言われると、1個の平均が7/2なので、

7/2+7/2=7

です。

3個だったら、7/2+7/2+7/2=21/2です。

……

といった具合に考えています。

「期待値=平均」というイメージがあると、この辺りの処理が分かりやすくなります。

 

③ΣaΣbΣcc2/63

シグマの順番を変える方がスムーズですが……高校の知識外になりそうなため、

素直にΣcを展開しましょう。

 

ΣaΣbΣcc2/63

aΣb(12+22+32+42+52+62)/63

となりますが、

ΣaΣb(a,bと無関係な具体的な数)

です。これは、a,b,cを含まない具体的な数になることが分かります。

 

①~③の処理を、一般のnでダイレクトに考えているのが模範解答や授業動画の処理です。

何をやっているのか分からなくなったら、

文字数が3や4の場合で、上記のように練習して確かめましょう。

また、「二重Σ」の扱いに慣れていると、

案外とスッキリ処理できたりします。

 

ちょっと難しい問題でしたね。

色々な方向から考えて、実験してみて、

理解を深めていきましょう。

 

 

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