スタディサプリ 高3 トップレベル数学ⅠAⅡB 第12講 試行錯誤の数列|大学受験エリート

スタディサプリ 高3 トップレベル数学ⅠAⅡB 第12講 試行錯誤の数列

大学受験エリートのSuuです。

 

この記事では、スタディサプリの映像授業について、

「オススメの視聴法」

「授業のポイント」

などを紹介していきます。

 

今回は、

高3 トップレベル数学ⅠAⅡB 第12講

試行錯誤の数列

です。

 

今回は、見たこともない……うえに、

何がどうなっているのかぱっと見では想像もつかない数式が相手です。

正体不明の相手と出会ったときの作戦ですが、

何はともあれ「実験」をすることになります。

 

自分の手を動かし、計算結果を眺めながら、

会敵相手の正体を探っていきます。

 

とはいえ、この実験もなかなかクセモノです。

問題(1)は、実験を通じて素直に相手の正体が見えてきます。

正体さえ見えてしまえば、標準的な問題に落ち着きます。

一方、問題(2)は今一つ正体がつかみにくいです。

見た目的に、図形的な考察・実験を誘っていますが……

その方面の実験は、どうやら罠のようです。

相手の正体は一切不明のまま、

「答えを導く」ための実験を行い、攻めていきます。

 

どちらも、試行錯誤しながら実験を進めていくのですが、

「相手の正体を見抜くための実験」

「相手の正体ではなく、答えを導くための実験」

となっており、少々角度が違うことに注目しましょう。

 

Chapter1

問題(1)を扱うチャプターです。

謎の数列の正体をあばくステップになっています。

 

問題の漸化式はなかなか危ない見た目をしていますね。

「anの値kを使って、数列の添え字を動かす」

と言う操作が直感的に分かりにくく、挙動が不明です。

 

とはいえ、実験をする前に分かることを整理しておきましょう。

詳しい挙動は分からなくても、漸化式からある程度のイメージがつきます。

anは整数値をとる

anは単調増加

ぐらいのことは、漸化式の見た目で分かります。

ということは、

 

0,1,1,2,2,2,2,3,3,4,5,5,5,5,5,6,6,7,7,7,8,8,……

のような形をした数列とイメージできます。

この時点で、

いつまでも増加する数列なのか?

それぞれの数は何個出てくるのか?

などの疑問が浮かびます。

 

いつまでも増加することはなく、どこかで一定になる……

のなら、かなり扱いが変わってきます。

また、それがどこかなのかが重要情報になりそうです。

また、

「それぞれの数は何個出てくるのか?」

は非常に本質的な情報です。

この情報さえ抜き出せれば、数列の正体が完全に明らかになったと言えます。

そこで……

「それぞれの数が出てくる個数に、規則性があるのではないか?」

という疑惑が浮かびます。

一定だったり、増え続けたり、減り続けたり、

1個、2個、1個、2個、……のように何かの繰り返しだったり。

何らかの規則性があるのではないかと、疑えます。

 

漸化式の情報から、

実験・考察の上で焦点となる部分を予想しておくのも大切です。

上記のような考察・疑いが頭にあると、

実験から規則性を見つけたり、実験操作で気づくべき式変形・議論を見抜けたりします。

 

では、実験していきましょう。

もしも、「それぞれの数が何個でるのか?」を意識していれば……

 

1は2個

2は3個

3は4個

……

 

ははあ、ナルホド。

nはn+1個出てくるのかな?

と予測ができますね。

 

そうすると、群数列として処理できることが予想できます。

ここまで見抜くのが最初の壁ですね。

 

そして、授業動画では扱われてない部分について補足します。

記述問題などでは、

上記の予想を証明する

ことが必要になります。

 

テキストには証明が載っていますが、少しややこしいですね。

もう少しシンプルな証明があるので、紹介しておきます。

 

まず、証明すべき内容を

『数列anは、第m群にm-1がm個並んだ群数列である』

という主張にしておきます。

ややこしい式は出さず、本質的な主張をバシッと示しましょう。

これさえ示せれば、後はただの群数列の問題です。

 

証明の手法は帰納法を使います。

ただし、「m」に関する帰納法です。

「第m群」に対する帰納法と言えます。

 

m=1、つまり第1群のときは主張はOKでしょう。

m=kのときに正しいとすると、

『数列anは、第k群にk-1がk個並んだ群数列である』

となります。第k群の末項をaf(k)とでもしましょう。

(f(k)は具体的に計算可能ですが、本質が見えにくくなるので、

このままぼかして議論するのが筋でしょう)

帰納法の仮定から、

af(k)=k-1

af(k)-(k-1)=第k群の初項

と分かるので、

af(k)+1=af(k)+1=(k-1)+1=k

となります。

このとき、

af(k)+1-k, af(k)+2-k, ……, af(k)+k-k

はすべて第k群の数になるので、その値は帰納法の仮定よりk-1となります。

漸化式を繰り返し使うことで、

af(k)+1,af(k)+2,……af(k)+k+1

はすべてkとなるので、m=k+1でも主張は正しい。

(最後のところは、さらに帰納法でやるほうが精密です。

説明も、もう少し書いた方が良さそうです。)

 

このように、「第m群」のmに注目した帰納法もあるので、

参考にして下さい。

 

Chapter2

問題(1)の続きですが、このチャプターでは数列の正体がすでに分かっています。

そのため、ただの群数列の標準的な問題になっています。

群数列に不安のある人は、しっかり視聴しましょう。

自信のある人はスルーでもOKだと思います。

 

Chapter3

問題(2)を扱うチャプターです。

「模範解答をつくる」だけなら簡単で、非常に短い記述で答えは書けます。

ただ、その答えを見つけるのが大変です。

中々クセモノな問題だと感じました。

 

私が最初にやった試行錯誤を正直に紹介します。

問題文の意味を考えて……

1×dの短冊がn×(2l+1)個あったとして、

その短冊を並び替えて等差数列の和の形である階段型にできるか?

のように考えて実験してみました。

中々うまくいかないですね 涙

パズルチックな組み換え、解法があるとは思うのですが……

この作戦を試験場でとるのは厳しそうです。

 

ということで、問題の図形的・算数的な意味合いは忘れましょう。

抽象的なことが書いてありますが、結局は

等式が等しくなるようなaとmを具体的に見つける

ことができればいいわけです。

 

この作戦なら、式を眺めながらあたりをつけることになります。

aとm、どちらを先に決めるのか?

mの候補をどう見つけるか?

など、1つ1つの動きにきちんと「理由」があります。

授業動画の中で丁寧に説明されていますので、しっかり視聴して、

その感覚を吸収していきましょう。

作戦さえ正しければ、地道にやれば案外スッと答えが出てきます。

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