【中学受験】受験期間中の睡眠時間は?現役教室長が解説!|大学受験エリート

【中学受験】受験期間中の睡眠時間は?現役教室長が解説!

 

 

中学受験に合格するためには沢山勉強する必要があります。

保護者の方の中には少しでも長く勉強時間を確保するために睡眠時間を削ろうと考えている方もいるかもしれません。

 

この記事では、中学受験期間の睡眠時間について現役で塾の教室長をしている筆者がご紹介します。

 

中学受験期間中に必要な睡眠時間は?

 

米国の国立睡眠財団が2020年10月に行った発表によると、小学生の年齢の子供に必要な睡眠時間は9~11時間とされています。

 

大人とは異なりどんどん身体が成長していく小学生は、大人以上に睡眠時間の確保が必要になります。

ただ、毎日7時に起床すると考えると、11時間睡眠の場合は睡眠時間が夜の8時になってしまいます。

 

塾が終わる時間がこれくらいの時間になってしまったり、もっと遅くなってしまうことを考えると、現実的にこの睡眠時間を実現することは難しいです。

 

そのため、中学受験生の必要な睡眠時間は9時間ほどと考えておくのがおすすめです。 最低でも8時間は必ず確保するようにしましょう。

 

それ以下の時間になってしまうと、体調悪化や集中力の低下、身体の成長の妨げにも繋がってしまいます。

 

睡眠時間を長く確保するメリット

 

ここでは睡眠時間を長く確保するメリットについてご紹介します。

 

 

「睡眠時間は長い方が良い」とざっくり考えるのではなく「なぜ睡眠時間が長い方が良いのか」まで意識しておくようにしましょう。

 

記憶がよく定着するようになる

 

中学受験生が睡眠時間を長めに確保しておくことの一番大きなメリットは「記憶がよく定着するようになる」ということです。

睡眠は眠りの浅い「レム睡眠」と眠りの深い「ノンレム睡眠」に分かれています。

 

記憶の定着は睡眠の中でも特に「レム睡眠」の際に活発に行われています。

睡眠時間が短いと、このレム睡眠の回数が減ってしまうので、記憶の定着が行われません。

 

それはすなわち「日中にした勉強を忘れてしまう」ということになり、極端な言い方をすれば「日中の勉強が無駄になる」ということになってしまいます。

そう思うと、睡眠時間を削って勉強時間を増やすことが、どれほど危ないことかお分かりいただけるかと思います。

 

成長ホルモンがよく分泌される

 

成長ホルモンは、その名の通り身体の成長を促すホルモンですが、疲労回復の効果もあります。

睡眠時間を十分にとって成長ホルモンを分泌させることで疲労回復を促すと、翌日に疲れを残すこともありませんし、免疫力も高いまま維持することが出来ます。

 

逆に睡眠時間が短くなり、成長ホルモンの分泌が不足してしまうと、前日の疲れが取れきれずに翌日を迎えてしまいますし、免疫力も低下してしまいます。

 

免疫力が低下すると、風邪を引いてしまったり、最悪の場合はもっと大きな病気にかかるリスクが増加します。

それによって長期間勉強を十分にすることが出来なくなってしまうと、周りの受験生に大きな遅れをとってしまいます。

 

少しでも睡眠時間を削って勉強時間にしたいという思いもあるかと思いますが、まず第一に睡眠を最優先するようにしてあげましょう。

 

集中力の低下を防ぐ

 

睡眠時間が短くなると、脳の中にある「前頭葉」と呼ばれる部分の機能が低下します。

感情や判断能力に大きく関わっている前頭葉の機能が低下してしまうと、落ち着きが無くなってしまい、集中力が低下してしまうというデメリットがあります。

 

また、前頭葉の機能の低下によって情緒が不安定にもなるので、いらつきやすく攻撃的になったり、勉強への意欲が湧かなくなってしまいます。

 

受験勉強の時間は長くとっているはずなのに集中出来ていないばかりに全然結果を出すことが出来ない…なんていう事態にも陥ってしまいます。

 

上記のように、受験勉強だけではなく日常生活にも支障をきたしてしまう可能性があるので、睡眠時間は必ず確保するようにしましょう。

 

睡眠時間を削らないようにするためには

 

 

 

上記の通り、睡眠時間を確保することはとても大切であることがお分かりいただけたと思います。

ここでは実際に睡眠時間を削らないようにするために意識しておきたいことをご紹介します。

 

1日のスケジュールは決めておく

 

毎日どのようなスケジュールで行動をするのかしっかりと決めておきましょう。

平日休日でそれぞれ起床・食事・勉強・入浴・就寝などの時間をしっかりと決めておくことで、自然と規則正しい生活を送ることが出来るようになります。

 

当然ですが、この計画の時点で睡眠時間が短いと、それ以上に睡眠時間を確保することは出来ませんので、ご注意ください。

また、休日であったとしても、起床時間と就寝時間を同じにしておくことで、睡眠のサイクルが崩れず、長い睡眠時間を維持することが出来ます。

 

「休みの日だからいつもより遅く起きても・寝ても大丈夫」なんてことを考えていると、生活リズムが崩れ、いつも寝ている時間なのに全然眠くならないというようなことにもなり得ます。

 

 

保護者の方からの声かけも忘れない

 

中学受験を頑張ると言っても、当然お子様はまだ小学生です。決めた計画の通りに1人では上手に生活を進めることは難しいです。

 

そのため「そろそろお風呂の時間だよ」「もうすぐ寝ようね」というように、保護者の方からリマインドをするような形で声かけをしていくことも大切になります。

 

この時に注意しておきたいのは「高圧的にならないこと」です。

「まだお風呂入ってないの!?」「早く寝なさい!」と怒るようにしてしまうと、お子様からの反感も買いますし、ストレスも溜まってしまいます。

 

保護者の方も日々の家事やお仕事で疲れてイライラしてしまう気持ちもわかりますが、お子様に対してはぐっと堪えて優しく接してあげるようにしてくださいね。

 

まとめ

 

この記事では小学生が受験期間中に必要な睡眠時間についてご紹介しました。

 

睡眠時間を少しでも削って勉強時間を増やそうと考えている保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、ここまで読んでいただけたらそれが間違いであるとお分かりいただけたかと思います。

 

大人でさえ睡眠時間が短いと仕事に支障をきたすのですから、身体が未熟な小学生でしたらなおのこと大変になってしまいます。

もしこれまで睡眠時間についてあまり考えていなかった場合は、この記事の内容を参考にお子様と一緒に考えてみてくださいね。

 

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