こんにちは!
大学受験エリート 武蔵境校 運営スタッフのSuuです。
今回は、私が大学院生(修士課程・博士課程)時代に数学の師匠から伝授された、
『数学の極意』
をご紹介します!
専門分野で世界的に活躍していた、数学のプロ中のプロから見た
『数学の極意』
とは何なのか。
また、それが大学受験の数学とどう関係するのか。
少しでもご参考になれば幸いです。
数学者の仕事とは? ~数学の極意~
ある日の会食中、師匠は次にように仰っていました。
『Suuくん、数学者の仕事はね、
よい記号を作ることなんだ。
よい記号さえ作ればね、あとは
記号が勝手に問題を解いてくれるんだよ』
なるほど。
『よい記号を作ること』
これが、数学の極意なのですね。
大学受験の数学でも大事なこと
『わけが分からん!
自分で数学記号なんて作ったことないし、作れないよ!!』
―そうですよね、すみません。
「よい記号を作る」というのは、数学のプロレベルで求められる極意です。
大学受験を目指す皆さまは、気にしなくてOK。
大学受験の数学で、プロレベルの「よい記号を作る」ことが求められることはありませんから。
(そもそも、偉そうに書いているこの私自身、上記の極意は習得できていません 汗)
ですが、大事なのは師匠のセリフの後半部分。
『記号が勝手に問題を解いてくれる』
この感覚は、大学受験の数学でも非常に重要なんです。
高校数学と数学記号
高校の数学では、どんどん新しい記号が出てきます。
一例ですが、
・多項式や関数 f(x) えふえっくす?
・三角比 sinθ さいんしーた?
・数列 Σ しぐま??
・指数・対数 log ろぐ??
・微分積分 ∫ いんてぐらる??
などなど。
どれも初見時は「意味すら分からない」記号たちですね。
高校数学では上記のような難しそうな記号を、次々に習うことになります。
『もういやだ、やめてくれ。わけが分からない』
高校の数学で、上記のような記号を習いながら、そう感じる人が多いのも事実です。
ですが、これらの数学記号は、決して高校生の皆さまを苦しめるためのものではありません。
数学のエッセンスが詰まった、歴史的にも価値のある『よい記号』だから、
高校生の数学の教科書に載っているんです。
高校数学で習う記号は、どれも『よい記号』です。
それも、歴史的に優れたとびっきり『よい記号』。
つまり、これらの『よい記号』を使いこなせば、
『記号が勝手に問題を解いてくれる』
状態になります。
数学が得意な人は、記号に問題を解かせている?
『記号が勝手に問題を解いてくれる』と言われて、
普通の人は『?』と感じます。
『?』と感じた人。当然の感覚ですので、安心して下さい。
ですが、『たしかに!』と思った人もいませんか?
『たしかに!』と思ったそこのアナタ。
数学、得意科目じゃありませんか?
高校数学や、大学受験の数学で、
『記号に問題を解かせる』
というのは、一つの極意です。
数学が得意な人は、わりとこれに近い感覚を持っているハズです。
「問題を解くのに、数学記号を使う」のではなく、
「記号が勝手に問題を解いてくれる」と感じられるまで、
数学の記号の意味・使い方に習熟すること。
これが、数学を勉強するときの一つのゴールにして欲しいです。
(この感覚なら私も習得しているので、指導することが可能です。
数学の授業では、
「記号に問題を解かせる」感覚を体感させ、
皆さまが数学の極意に少しでも触れられるよう、意識しています。)
『極意』の話ですから、観念的・抽象的な話が続いてしまいました。
具体的な例として、三角比で習うsin、cosについて紹介します。
相似は、三角比がやってくれる
結果から言いますと、
『sin、cosの記号を使うだけで、勝手に相似の計算をしてくれる』
ように、sin、cosの記号は作られています。
(↓は難しい理屈。スルー推奨。
意識されることは少ないのですが、sinやcosは、
定義そのものに相似の概念を内包しています。
専門的な表現をすると、相似な図形の性質が、
三角比のwell-defind性を担保していると言えます。)
『勝手に相似の計算をしてくれる』と言われてもピンとこないかもしれません。
ですが実際、高校の数学で「相似」を使った計算ってあまりしなくなりませんか?
中学の数学では、あんなに「相似」を使って図形の計算をしたのに、です。
これは、図形の問題で「相似」を使わなくなるのではありません。
むしろ、バリバリ使っています。
ただし。
「sin、cos」という記号に形を変えて、「相似」を使います。
つまり、ちょっと極端な言い方をするならば、
『三角比のsin、cosの記号を習得すれば、相似のことなんて忘れてOK!』
とも言えます。
三平方の定理も、忘れてOK。
中学数学の図形問題でよく使う道具は、相似のほかにもう一つあります。
「三平方の定理」ですね。
これも、三角比の記号を使いこなせば、
無意識のうちに「三平方の定理」が自動発動します。
(三角比の相互関係の式を利用することが、三平方の定理を使うことです。)
ここでも、極端な言い方をしましょう。
『三角比のsin、cosの記号を習得すれば、三平方の定理なんて忘れてOK!』
中学数学 図形問題あれやこれや ⇒ 三角比で解決!
ここに補助線を引いて……
相似な三角形を見つけて……
そしてこの三角形に三平方の定理……
中学数学の図形の問題は、難しいですよね。
補助線だの、相似な三角形を見つけるだの、あれやこれや。
図形問題の解説を読んで、
『そんな解き方、思いつかないよ~~~!!』
と感じたこと、ありませんか?
そんなアナタにこそ、三角比をキッチリ勉強して欲しいんです。
sin、cosの記号さえ使えれば、相似な三角形を見つける必要も、
三平方の定理を使う三角形を探す必要もありません。
なんなら、いくつかの補助線もsin、cosが勝手に引いてくれます。
オマケも欲しい? 仕方ない。
だったら、三角形の面積公式だって忘れていいですよ。
そのすべてを、sin、cosがやってくれるのですから。
「中学の図形問題のあれやこれや。
そのすべてを、三角比が解決してくれる!」
そのくらい優れた記号なんです。
だから、脈々と使われ続けているんです。
ぜひ、皆さまも毛嫌いせずにこの記号を習得してくれたらなあ……と思います。
とは言っても、sin、cosの記号を習得し、これらの『記号に問題を解かせる』レベルになるには、練習が必要です。
(世の中、そう簡単に美味しい話はないんです……。ごめんなさい。)
闇雲に勉強していても、その極意を掴むのは大変です。
皆さまが極意を掴めるよう、適切なコツを伝えてサポートをするために、
大学受験エリートでは授業の時間があります。
ということで、最後に春期講習のご案内です。
ただいま、
春期講習マンツーマンレッスン 4回まで受講料無料
イベントを開催しています!
『中学で図形の問題が苦手だったけど、三角比がそんなに便利なら頑張りたい!』
と思ってくれた方や、
『以前、数学で習ったあの単元のあの記号が分からん!とにかく助けて!』
と思った方など。
『自分も数学の極意に触れてみたい!』
と思った方まで。
一人ひとりのニーズに合わせたマンツーマンレッスンを提供いたしますので、
お気軽にご相談下さい!