自分で勉強を進めようと思うとき、勉強計画の立て方で悩む方も多いのではないでしょうか。
「そもそも計画が立てるのが苦手で、うまく計画を立てる自信がない...」
「どれくらいのペースで勉強を進めればよいのかわからず、具体的な計画が立てられない...」
「計画を立てて進めていても、だんだんとモチベーションが下がってしまう」
大学受験塾の講師をしている私の生徒さんにも、上記のような悩みを持っている方は多くいらっしゃいます。
この記事では、モチベーションを保ち、着実に勉強を進めていくための勉強計画の立て方について、お伝えいたします。
勉強計画の立て方
筆者がこれまでに50名以上の生徒さんを1対1で教えてきた中で、「勉強計画の立て方」というのは、勉強を進めていく・学力を身につけていく上で非常に重要な要素だと感じます。
計画なしに勉強に取り組んだ場合、
「達成感が得られず、途中でモチベーションが落ちてしまう」
「体系的に学ぶことができず、遠回りな勉強になってしまう」
「自分の勉強がどれくらい進んでいるか自信が持てず、さまざまな参考書に目移りしてしまう」
といった事態に陥ってしまうことが考えられます。
上記のような状況に陥らないために、ここでは
「大目標を立てる」
「中目標・小目標などの中間目標を設定する」
「休むことも想定に入れて、調整日を設けておく」
という、計画を立てるときに重要な3つの要素について解説いたします。
1.大目標を立てる
まず第一に大切なことは「大目標を立てる」ことです。
大目標とは、「最終的なゴール」「最終的に目指しているところ」のことを指しています。
たとえば、大学受験を目指している人であれば「第一志望の大学に合格すること」、資格取得を目指している方であれば「◯月の資格試験に合格すること」などを大目標として置くことができます。
もし具体的な志望校などがまだない場合には、学校名や資格名など以外に、「模試で偏差値70以上を取る」などを大目標に設定することも考えられます。
この大目標の設定は、勉強計画の最終的な目標となるため非常に重要なものですが、一方で
「先のことすぎて実感が湧かない」
「道のりがとても長く、険しく感じてしまう」
というケースが少なくありません。
その対処法としておすすめなのが、次の「中目標・小目標などの中間目標を設定する」ことです。
2.中目標・小目標などの中間目標を設定する
大目標に対して、実感が湧かずモチベーションが上がらなかったり、ハードすぎると感じる場合にはぜひ「中目標・小目標などの中間目標」を設定しましょう。
具体例として、以下のような中目標・小目標を立てることが考えられます。
ー例ーーーー
大目標: ・早稲田大学合格
中目標:
・苦手科目である英語の克服
・勉強習慣の確立
・模試で志望校A判定の獲得
・英語のテキストを、難易度を上げながらこなしていき、半年後には東大レベルに持っていく
・他の科目も得点を下げないように保つ
小目標:
・いま使用している英語のテキストを2ヶ月後までに終わらせる
・平日は朝9時から勉強を始める習慣を身に着ける
・1日まず5時間勉強できるようにし、徐々に時間を伸ばして、3ヶ月後までに1日9時間勉強できるようにする
・まずは模試でC判定を取る。4ヶ月後にB判定を目指す。
ーーーーー
以上のように、大目標に向かう中目標・小目標を具体的に立てていくことで、「いま自分がどのような勉強計画を立てる必要があるのか」が徐々にはっきりしてきます。
3.小目標をひとつずつ達成する勉強計画を立てる
小目標を立てることができれば、
「いま使用している英語のテキストを2ヶ月後までに終わらせなければいけない」
→「なら、1日最低◯ページはやらないといけない」
→「じゃあ明日から平日◯ページ進めて、2ヶ月後の完了を目指そう」
といったように具体的な勉強計画に落とし込むことができます。
このように、小目標をひとつずつ達成することができる勉強計画を立てることで、大目標に一歩一歩着実に近づいていくことができます。
そしてこのやり方の最大のメリットは「達成感を積み重ねていくことができる」という点です。
大目標だけを見ていると、自分がいまどれだけ進んでいるのかがわからずモチベーションが下がってしまうことがよくあります。
ですが、小目標をしっかり見据えながら勉強を進めることで、小目標を完了した達成感を味わいながら、一歩一歩目標に向かって進んでいることを実感することができます。
勉強する上で、モチベーションは非常に重要な要素のひとつです。
このように中目標、小目標という意識を持って勉強計画を立てていただくことで、モチベーションを保ちながら勉強を進めていくことができるでしょう。
4.休むことも想定に入れて、調整日を設けておく
最後に1点お伝えしておきたいのは、「休むことを想定に入れて、調整日を設けておく」ことです。
休むことを想定に入れず、勉強計画をすき間なく埋めてしまっては、気持ちに元気がないときや体調を崩したときに計画が狂ってしまいます。
あらかじめ、週に1、2日は調整日を設けておき、
「計画通り進めば休む日にする」
「もし平日に勉強できなかった日があれば、調整日に振り替えて行なう」
といった対処をすることをおすすめします。
勉強する上で、気持ちの焦りは大敵です。
できるだけ余裕を持って勉強を進めていけるように、勉強計画にもあらかじめ調整日を設けておきましょう。
無理のない勉強計画を立て、一歩一歩着実に大目標に向かっていきましょう
ひょっとしたら、勉強計画を立てることそのものに苦手意識のある方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、「1.2.中目標・小目標などの中間目標を設定する」でお伝えした方法を行なうことで、どんな目標であれ具体的な計画に落とし込むことができます。
ぜひ、まずはあなたの大目標を紙に書き、その次に中目標・小目標を書き出していってみてください。
そうすることできっと、モチベーションを保ちながら着実に目標に近づいていくことのできる、堅実な勉強計画を組み立てることができます。