【問題集・参考書の活用法 英語 第3回 : 英文法参考書 「やさしい高校英語」】
このカテゴリーでは、Izu(いず)が様々な参考書・問題集の使い方の例を解説します。
第3回は、Gakkenさんから出ている英文法参考書「やさしい高校英語」です。
毎度の定型文ですが、解説のスタンスは、この参考書・問題集を使うなら、ということです。
良い・悪いは個人の好みや学習状況で変わってきますので、それには触れません。
既にお持ちの方、これから参考書・問題集を買おうとしている方のお役に立てれば幸いです。
では、本題へ!
<英語に苦手意識がある方の「英文法を理解する最初の1冊」に適!>
この参考書は、英文法テーマ別に、第0章~第25章、およそ650ページで構成されています。
「不定詞」「動名詞」「関係代名詞」「比較」など、全ての文法事項を1冊で網羅できます。
とはいっても、英文法の参考書ですから、そりゃ全テーマを網羅しているのは普通と言えば普通かもしれません。
英語に苦手意識がある方の、という説明を上で入れました。
「中学の時から英語は苦手でして…」「高校に入って英語が全然分からなくなりました…」
そう、この参考書は、英語に苦手意識がある方が、それを克服するためにおススメしたい参考書なのであります!
例えば英語の授業中に先生が、「このhaveは使役動詞だからぁ~目的語の後には原形不定詞がきて~」
こんな説明を受けて、心の中で(意味が分からん!)と思うような方は、英語学習の救世主になるかもしれません。
まず、この参考書、「第0章」が存在します。
第0章、その中身は・・・「中学のおさらい」、ここに40ページ以上を割いてくれています。
中学の範囲をまずは復習して、なんて思っていても、中学英文法の参考書を買うとそれなりの厚さがあり、ちょっとしんどいと感じるかもしれません。
この参考書は、中学で学んだ英語の基本ルールをなんと40ページ強にコンパクトにまとめてくれているのです!
be動詞を使った文・一般動詞を使った文・助動詞を使った文・・・高校の授業では今さら触れないようなことから丁寧に説明がされています。
全ての英文に通ずる基本ルールを理解した上で各英文法のテーマに入る工夫が、英語が苦手な方には勉強しやすい流れなんですね!
第1章からは、文型に始まり、おもしろい語順がテーマの第25章まで、高校英文法の各テーマが続きます。
どの章にも共通することなのですが、「英語が苦手な生徒の発問」→「先生の回答」のような構成で、テンポよく読んでいくことができます。
例えば上で例に出した使役動詞haveの説明も、「あれ?toがないのに不定詞と呼ぶんですか?」といった疑問に対して、難しい言葉を使わずに説明が続いています。
ポイントだけを拾うなら、【使役動詞have+目的語(人)+原形不定詞】でよいのかもしれませんが、苦手な方への説明としては不親切ですからね。
また、1ページあたりの文字数が他の参考書と比べて少なめで、イラストやポイントのまとめを各所に入れているため、苦手な方でも理解できるよう配慮がされています。
例えば、不可算名詞(数えられない名詞)の代表としてpaper(紙)という単語を知っているかと思いますが、なぜ不可算なのかがイラストですぐに理解できます。
日本語の感覚ですと、「紙は1枚・2枚、って数えるじゃないですか~!」なんて思いそうですよね。
イラストを見るだけで、名詞に対する考え方が深まると思いますよ。
そしてもちろん、大学受験向けに押さえるべきポイントは簡潔にまとまっています。
問答形式の流れとイラストで理解し、「Point」という枠で大事な表現を頭に入れれば、ただ覚えるだけのつまらない英語の学習とはサヨナラできそうですね。
1つ例に挙げると、remember+動名詞とremember+to不定詞の違いも、Pointとして訳し方の違いが書かれています。
それに加え、違いを理解するための問答とイラストがついていますので、英語に苦手意識を持つ方もスッと頭に入りますね。
このように、英語を基本から「理解する」ための取っ掛かりとして、この参考書の熟読は大変効果的です。
もし「英語が苦手だけど何とかしたいなぁ。」と思っている方は、ぜひ一度、本屋さんで手にしてみてください。
きっと苦手から脱却できるイメージを持てると思いますよ。
最後に、理想的な使い方を説明しますね。
この本を選ぶ方は「英語に苦手意識がある」方だと思いますので・・・
①まずは1章ずつじっくり読む
→理解することが大切ですので、1章に数日かけてもよいですからじっくり読み進めましょう
②基本問題で学習した章の単元を演習する
→理解したことをすぐに訓練(アウトプット)することが、定着には必要です。
これを繰り返し1冊をマスターする頃には、ご自身の英語の力は格段に向上しているはずですよ!
ちょっと待ってくれと、基本問題って何?と思った方もいるかもしれません。
別冊の問題集もついていますので、もちろんそれもご活用ください。
ただ、この本はメインが「理解」になりますので、付録のものだけでは問題量としてはだいぶ少ないです。
ですので、基本レベルのアウトプットに適した問題集を別に用意しておくことをおススメしています。
そうですね、一例ですが、市販教材なら【よくわかる 高校英文法問題集(Gakken)】、塾用教材なら【高校リード問題集 英文法A】、といったところでしょうか。
他にもいろいろな問題集がありますが、英文法がテーマ別になっている問題集で、基本レベルをしっかり練習できるものを選びましょう。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
英語が苦手な方、【英単語・熟語+基礎英文法理解+演習】をまずは徹底してくださいね。
ちなみに私は、この手の指導(基本英文法の導入+演習)をこれまで最も担当してきました!
独学では厳しいなぁ・・・と感じる方は、ぜひ一度ご相談・体験受講にいらしてください。
文系・理系問わず必要となる英語、土台作りは、早めから、ですぞ。
See you !