このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第16回英文法テーマは「話法 ~書き換え編~」です。
基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。
では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください! (by Izu)
<話法の転換>
話法とは… 「~は・・・と言った。」など、誰かが話したことを別の人に伝える方法を話法という。
直接話法… 発話者のコトバをそのまま‘‘~’’で表した文。
例文: He said to me , ‘‘ I am tired . ’’ ←前半は「私」目線、後半はその時の彼目線となっている。
間接話法… 発話者のコトバを現在の表し手(私)の目線で表した文。
例文: He told me that he was tired . ←動詞・人称などすべて書き手である現在の「私」の目線で表す。
直接話法⇔間接話法の書き換えでは、人称・時制(動詞の形)・時の表し方(副詞句)に注意を払うこと!
<書換パターン1(平叙文) ※平叙文・・・事実を述べた肯定文または否定文>
直接話法① S said , ‘‘ S V ~ . ’’
間接話法① S said (that) S V ~.
直接話法② S said to 人 , ‘‘ S V ~ . ’’
間接話法② S told 人 (that) S V ~.
上で書いた例文は、②パターン(動詞tellを使う)です。直接話法でto 人 がない場合は、以下のように書き換えましょう。
直接話法例1 She said , ‘‘ I will go skiing tomorrow . ’’
間接話法例1 She said (that) she would go skiing the next day .
→ 動詞はsayのままでよい
<書換パターン2(疑問文)>
直接話法 S said to 人 , ‘‘ (疑) 助 S V ~ ? ’’
間接話法 S asked 人 + 間接疑問文 .
※「~?と言った」は「~を尋ねた」となるので、ask+O+間接疑問文(:疑問詞+肯定文の語順)で間接話法は表す。
直接話法例1 She said to me , ‘‘ When will you meet my parents ? ’’
→ 疑問詞を使った疑問文
間接話法例1 She asked me when I would meet her parents .
→ 人称の直し忘れにも気をつける!
直接話法例2 She said to me , ‘‘ Do you like coffee ? ’’
→ 疑問詞のない疑問文
間接話法例2 She asked me whether/if I liked coffee .
→ whether/ifで「~かどうか」のまとまりを作る!
<書換パターン3(命令文)>
直接話法① S said to 人 , ‘‘ 原形V~ . ’’
間接話法① S told 人 + to 原形V~ .
直接話法② S said to 人 , ‘‘ Don’t/Never 原V~ . ’’
間接話法② S told 人 + not/never to 原V~ .
※「~しろ、と言った」「~するな、と言った」⇔「~するよう言った」「~しないよう言った」と考え、tellの語法を用いる!
直接話法例1 She said to me , ‘‘ Clean your room . ’’
→ 「~しなさい」という命令文
間接話法例1 She told me to clean my room .
→ tell O to ~ で人称に注意して書き換える
直接話法例2 She said to me , ‘‘ Don’t use my dictionary . ’’
→ 「~するな」という命令文
間接話法例2 She told me not to use her dictionary .
→ not to ~ の形にすればよい
直接話法③ S said to 人 , ‘‘ Please 原形V~. ’’
間接話法③ S asked 人 + to 原形V ~ .
直接話法④ S said to 人 , ‘‘ Please don’t 原V~. ’’
間接話法④ S asked 人 + not to原V ~ .
「~してください」とお願いしているので、間接話法ではask O to 原V:「Oに~するよう頼む」の語法を用いる!
直接話法例 She said to me , ‘‘ Please clean your room . ’’
→ 「~してください」という命令文
間接話法例 She asked me to clean my room .
→ ask O to ~ で人称に注意して書き換える
<書換パターン4(感嘆文) ※感嘆文・・・How~!/What~!の形で、「なんて~なのだろう!」の意の文。>
直接話法 S said , ‘‘ How 形容詞/副詞 S V ~! / What (a/an) 形容詞+名詞 S V ~! . ’’
⇔間接話法その1 S said/cried (out)/shouted/exclaimed + 感嘆文(時制の一致を考え動詞の形は変える) .
⇔間接話法その2 S said/cried (out)/shouted/exclaimed + that S V very ~ .
上の動詞以外にも、「はぁ~なんて・・・」のような心の声が漏れている場合は、動詞sigh(溜息をつく)を使ったりもする。
直接話法例1 She said , ‘‘ What a nice day it is ! ’’
→ 「なんて良い日だ!」という意
間接話法例1 She cried out what a nice day it was .
→ その1のcry (out)を使って書き換え
間接話法例2 She cried out that it was a very nice day .
→ その2のcry (out)を使って書き換え
直接話法例2 She said , ‘‘ How stupid I am ! ’’
→ 「私はなんて愚かなんだ!」という意
間接話法例3 She shouted how stupid she was .
→ その1のshoutedを使って書き換え
間接話法例4 She shouted that she was very stupid .
→ その2のshoutedを使って書き換え
<書換パターン5(Let’s~の文)>
直接話法 S said , ‘‘ Let’s 原V ~ . ’’
間接話法 S suggested (that) S (should) 原V ~ .
「~しよう」というのは相手への提案であるので、間接話法では動詞suggest(提案する)の語法を用いる!誰に提案したかを示したい場合は、suggest+to人とすればよい。また、suggestのかわりにproposeを使うこともできる。
直接話法例 He said to me, ‘‘ Let’s take a rest .’’
→ 「休憩をとりましょう、と言った。」という意
間接話法例 He suggested to me (that) we (should) take a rest .
→ shouldが本来はある(省略可)
第16回「話法 ~書き換え編~」は以上です。
基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!