総合型選抜は明確な答えがない分、受験生は色々な所が不安要素になってしまう事が多いと思います。
総合型選抜(旧:AO入試)を受けるにあたって不安な所はありませんか?
総合型選抜は、受験者を学力重視で見てきた旧来の一般入試以外の視点で学生を選考するための入試です。
そのため、試験のみで合否が決まる一般入試と違って人間性で評価されます。
そうすると、欠席や遅刻が目立つ場合、合否にかなり悪影響となってしまうのでしょうか?
こうした疑問について、今回は解説していきたいと思います!
総合型選抜で調査書はマスト!
総合型選抜では、調査書を提出します。
ここで言う調査書とは内申書と言われたりもするもので、高校でその人がどういった生徒だったかが示されます。
具体的にどんな内容が記載されるのかを確認していきましょう
①評定
まず、高校1年〜高校3年1学期(または前期)までの各科目の評定です。
基本的に総合型入試の試験は年内に終わってしまうので、調査書を提出する段階で、3年生の3学期までの評定を出せないため1学期までの成績である場合が多いです。
各科目の3年分の評定を平均した「科目別の評定平均値」、そして全科目の評定を平均した「全体評定平均」が計算されます。
そしてこの全体評定平均を5段階に評価する値が割り振られます。
この評定平均を出願資格とする大学もあるので注意が必要です。
ちなみに、この5段階評価は文部科学省が定めたもので、具体的には下記のように分類されます。
A:4.3~5.0
B:3.5~4.2
C:2.7~3.4
D:1.9~2,6
E:0~1.8
②課外活動
ここでは学校の勉強以外の生徒の事が記載されます。
部活動に入っていれば大会の成績であったり、課外でボランティア活動の経験があればそうした活動もこの欄に記載されます。
③欠席日数
今回の論点である欠席日数もこの調査書内に必ず記載されるものです。
その他にも遅刻回数といったものも書かれます。
④備考
上記の3つ以外のことで記載事項がある場合はここに記入されます。
欠席が多いことはプラスにはならない
大きく分けて4つの事項が調査書内に記載されます。
大前提として、欠席日数が多すぎる場合、その選考過程で有利に働くことはほとんど考えられません。
それが不合格の根拠になってしまう場合も当然あるわけです。
また、欠席日数に関しては程度の差はあれ、余りにも多すぎると高校を卒業できるかも怪しくなってしまいます。
留年の可能性が高い場合はそもそもの「受験資格なし」と認定されてしまう場合があります。
病欠の場合
もちろん、単に欠席日数が多いと言っても明確な理由がある場合もあります。
例えば病欠で長い間登校できなかったといった場合など、明確な理由がある場合は、先生に頼んで、その理由を備考欄にしっかりと記載してもらうように頼んでおきましょう。
オンライン授業やコロナウイルスの対応について
2020年のコロナウイルス流行に伴い、オンライン授業が行われた場合、それが学校の出席日数としてカウントされず、忌引き・出席停止の中にカウントされてしまうといった問題が発生しました。
これに対して文部科学省は
といった対応をしており、出席停止や忌引きが調査書に記載されないことが決まりました。
それに伴い、伏せたはずの出席日数や忌引きを逆算できてしまうため出席日数に関しての記載も停止することになりました。
そのため、こうした点で欠席日数を不安視している人は心配せず受験に臨んでください。
欠席日数や成績が心配な人はどうする?
欠席せざるを得ない理由がない生徒だからといって、諦める必要はありません。
程度の差はありますが、そうした生徒も総合型選抜に受かるのも不可能ではありません。
では、どうしたらいいのでしょうか。総合型選抜というのは多種多様です。そのため、大学が重視する点も様々です。
また、指定校推薦や公募推薦といった「推薦入試」が高校の実績を重視するのに対して、総合型選抜は将来性を評価するという点で異なるように、高校の成績を重視しない大学も当然あります。
選考する過程でどこに傾斜をおいた入試システムなのかを把握して、小論文や面接など、試験の結果を重視する大学を受験することをお勧めします。
終わりに
上記に挙げた明確な理由があって出席欄の不安を抱えていた人はあまり問題にはならないと思います。
それ以外で欠席日数が目立ってしまう人も諦める必要はありません。
大学についてよく調べ、自分のウィークポイントを重視している大学ばかりではないハズです。
ですが当然、小論文や面接など、試験の結果を重視する大学であっても、そうした試験で高得点を出さなければいけません。
対策は念入りに行うようにして試験に臨みましょう。