このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第18回英文法テーマは「特殊構文」です。
基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。
では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください! (by Izu)
<強調構文をおさえる!>
強調構文は、 【 It is(was) + 強調したい名詞句または節・副詞句・節 + that + 残りの文~. 】という形をとる。
※過去の内容の文ならばbe動詞はwasを使用する
※動詞・形容詞はこの構文で強調はできない
普通の文(例): I saw your brother in the station .
和訳): 私は駅であなたの兄を見ました。
「駅で」を強調構文で強調すると・・・
⇒ It was in the station that I saw your brother .
和訳): 私があなたの兄を見たのは駅でした。
「あなたの兄を」を強調構文で強調すると・・・
⇒ It was your brother that (who) I saw in the station .
和訳): 私が駅で見たのはあなたの兄でした。
和訳する際は、強調されている要素を文末で訳すと、強調している感じが伝わる。強調されている要素が「人」の場合は、thatのかわりにwhoが使われることがある。
※疑問詞の強調も強調構文でできる!
元の疑問文(例): When did you see him for the first time ?
和訳: いつ彼と初めて会ったのですか。
強調構文にすると・・・
× It was when that did you see him for the first time ?
○ When was it that you saw him for the first time ?
⇒疑問詞は文頭で使用し、it was のところが疑問文の語順になる。that 以下まで疑問文の語順にはしない!
<否定の副詞が文頭→倒置パターンをおさえる!>
否定の意味を強調するために、never(一度も・決して~ない)やlittle(ほとんど~ない)のような否定を表す副詞を文頭に置き、否定の意味を強める。
否定の意味を持つ副詞(句)を文頭に置いて強調したとき、その直後が疑問文の語順(=倒置)になる。
普通の語順の否定文(例) : I will never forget your kindness .
さらに意味を強める倒置文(例): Never will I forget your kindness .
※「~するとすぐに」構文の倒置パターンは頻出
倒置なし: She had hardly (scarcely / no sooner) left home when (before / than) it began to snow .
倒置あり: Hardly ( Scarcely / No sooner ) had she left home when ( before / than ) it began to snow .
⇒否定構文で学習した内容だが、hardly/scarcelyは「(程度が)ほとんど~ない」という意味になる準否定語(副詞)であるので、文頭で使うと直後が倒置になる。
※only~ を文頭で使った場合も倒置が発生する(~しか…ない)!
× Only on one point I agree with you .
⇒ onlyで始まる副詞の直後が肯定文の語順になっているのは正しくない!
〇 Only on one point do I agree with you .
⇒ ただ1点でしか、あなたとは意見が合いません。
<同格の接続詞thatをおさえる!>
同格の接続詞thatを使って、名詞の内容をthat節が説明する。ただし、同格の接続詞thatが続く名詞は限られている。
例1): The news that she married him surprised me .
和訳): 彼女が彼と結婚したという知らせは、私を驚かせた。
例2): I don’t want to believe the fact that she married him .
和訳): 彼女が彼と結婚したという事実を信じたくない。
⇒ 日本語訳を作る際は、「~という名詞」と訳すとよい。
※同格thatと結びつく代表的な名詞
evidence(証拠)/ chance(可能性)/ report(報告)/ rumor(うわさ)
information(情報)/ idea・thought(考え)/ opinion(意見)/ proposal(提案)
decision(決定)/ suggestion(提案)/ demand(要求)/ hope(希望)
<接続詞のあとのS+V省略をおさえる!>
例): I fell asleep while (( I was )) reading a book .
和訳: 本を読んでいるうちに、私は眠ってしまいました。
⇒ while/though/whenなどで導かれる副詞節内のSとbe動詞は、主節のSと一致するならこのように省略してもよい。
※ifを用いた省略由来の慣用表現(4択問題でよく見ます!)
if possible 「もし可能ならば」
if any 「もしあるとしても」
if anything 「どちらかと言えば」
if so 「もしそうであれば」
if necessary 「もし必要であれば」
例文: There are few , if any , such men in this world .
和訳: そんな人はいるとしてもこの世にほとんどいない。
第18回「特殊構文」は以上です。
基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!