るるぶ高校数学 数Ⅰ ③2次関数 その4 2次関数の最大・最小(基本編)|大学受験エリート

るるぶ高校数学 数Ⅰ ③2次関数 その4 2次関数の最大・最小(基本編)

こんにちは!

大学受験エリートのSuuです。

 

高校数学の勉強ポイント、みどころなどを紹介する

るるぶ高校数学のシリーズです。

 

今回は、

数Ⅰ 2次関数 その4 2次関数の最大・最小(基本編)

です。

前回

 

さて、2次関数のグラフはスラスラかけますか?

今回の話題は、

2次関数のグラフをかいたあとの、グラフの使い方

になります。

グラフがかけることが大前提になっていますから、注意して下さいね。

 

今回が「基本編」ということは、「応用編」があるということです。

「場合分け」が絡むのが応用編です。

そして、

「場合分けが絡んだ最大・最小」

は、多くの学生の心を折ってきた内容です。

 

この応用編に立ち向かうためには、

今回の「基本編」が重要になります。

正しい勉強ポイントをおさえて練習することが大切です。

 

また、

「関数の最大・最小」

という話題は、今後関数が出てくるたびに問題になります。

微分・積分しかり、三角関数しかり。

そういう意味では、今後の高校数学全体でも基礎になる内容です。

 

本当に、本当に気合を入れて勉強しましょう。

 

ポイント① 最大・最小は、グラフをかいて考える

関数の最大・最小は、グラフがかければ大抵解決します。

グラフを使って関数を視覚化すると、

グラフの一番高いところが最大

グラフの一番低いところが最小

と、見た目で分かります。

 

非常に簡単ですね。

関数のグラフの、定番の応用法です。

 

2次関数に限らず、「最大・最小」を考えるときは

グラフを利用しよう

というのが素直な考え方です。

ぜひ、習得しましょう。

 

ポイント② 落とし穴注意! グラフは真面目にかかないこと!

ここが、2次関数の最大・最小の落とし穴です。

非常に重要なので、ちゃんと知っておきましょう。

「グラフをかこう!」と言った直後なので、戸惑うかもしれませんが……

 

2次関数の最大・最小問題では、グラフを真面目にかく必要はありません。

むしろ、真面目にかかないほうがいいです。

真面目にかく人ほど、「応用編」に対応できなくなります。

 

ちょっと説明しますね。

まず、

「真面目にグラフをかく」とは何か?

について。

 

2次関数を平方完成したあとは、

大体次のような手順でグラフをかいていたと思います。

 

㋐x軸をかいて

㋑y軸をかいて

㋒頂点と放物線の軸をかいて

㋓y切片をうって

㋔キレイに放物線をかく

 

このような手順が、

「真面目なグラフのかきかた」です。

 

もしも、

「グラフをかけ」という問題が出たら、

㋐~㋔の手順で精密なグラフをかきます。

丁寧で、真面目で精密。素晴らしい手順です。

 

ですが、

「2次関数の最大・最小を調べるために、グラフをかく」

場合は違います。

 

㋔キレイに放物線をかく

㋒頂点と放物線の軸をかいて

㋐x軸をかく

 

の手順を、必ずこの順番で処理します。

(慣れてくると、

㋐x軸をかく

も省略したりします。)

 

今までのグラフかきとは、雰囲気が全然違います。

最初は戸惑うと思いますが、

このかきかたを習得できないと「応用編」に対応できません。

 

ここの考え方が本当に大事なので、掘り下げて説明します。

 

目的を忘れるな! y軸なんていらない!

㋔キレイに放物線をかく

㋒頂点と放物線の軸をかいて

㋐x軸をかく

の手順をみると、

「y軸が完全に無視」

されていることが分かります。

 

そうです、y軸なんて無視していいんです。

だって、不要だから。

 

今の設定は、「グラフをかく」ことが目的なのではありません。

「最大・最小を調べる」ことが目的です。

その目的を達成するために、グラフを使って視覚化して、

グラフの一番高いところが最大

グラフの一番低いところが最小

を調べようとしています。

 

どこが一番高くて、どこが一番低いかなんて、

y軸がなくても分かりますよね。

だから、y軸なんていらない。

いらないんだから、そもそもかかない。

 

この、「不要な情報は考えない」という姿勢、結構大切です。

問題を解くうえで重要でない情報ばかりに頭を悩ませて、

肝心の問題が解けない……ということがあります。

目的にそって、必要な情報だけを考える姿勢は、

難しい問題になるほど生きてきます。

 

さて、では

「必要な情報」

とはなんでしょうか。

 

放物線の軸の位置と、「xの動く範囲」の関係性が重要情報!

2次関数の最大・最小で必要な情報は、

つぎの2つの位置関係です。

放物線の軸の位置

xの動く範囲

 

具体的には、

軸はxの動く範囲に入っているか?

軸と、xの動く範囲の端はどれだけ離れているか?

の2点をチェックします。

この情報を整理するために、

㋒頂点と放物線の軸をかいて

㋐x軸をかく

の手順が入っています。

 

なんでグラフから先にかくの?

㋔キレイに放物線をかく

㋒頂点と放物線の軸をかいて

㋐x軸をかく

の手順を見返すと、最初に放物線をかいています

確かに、これは逆モーションです。

 

応用編では、最初に放物線からかいた方が都合がいいのです。

ただ、この段階ではそこまでしなくてもいいかもしれません。

 

あまりに気持ちが悪いひとは、

 

㋐x軸をかく

㋒頂点と放物線の軸をかいて

㋔キレイに放物線をかく

 

の手順でもいいと思います。

むしろ、最初はこの形で練習した方がいいかもしれません。

 

教科書や参考書に騙されないように! 精密なグラフなんて要らない!

教科書や参考書をみると、

xy軸がそろっていて、ちゃんと精密なグラフをかいて、

2次関数の最大・最小を解いているように見えます。

 

これに騙されないで下さい。

このやり方を真似しようとすると、

「応用編」で確実につまづきます。

 

 

ポイント② 「x=〇のとき」「最大値△」と必ず書くこと

最大・最小を答えるときは、必ず

「x=〇のとき」「最大値△」

のように書きます。

 

とくに、

「x=〇のとき」

は省略しません。

この部分が、最大・最小の最重要情報だからです。

 

これもうっかりしやすいです。

ついつい省きたくなりますが、

今後のためにも

「省略しないクセ」

をつけていきましょう。

 

【上級者向けの補足】

最大・最小値は、必ず存在するとは限りません。

そのため、

「最大値を求めよ」と言われたら、

最大値が存在することを証明して、そのうえでその値を調べる

というのが本来の姿勢です。

「x=〇のとき」

の一言は、「最大・最小の存在性」に触れる情報です。

そのため、「最重要情報」になります。

 

ポイント③ 何がxの値で、何がyの値が意識する

「x=〇のとき」「最大値△」

とかくとき、必ず

〇はxの値

△はyの値

だと意識しましょう。

 

何を当たり前のことを……と思うかもしれません。

ただ、後々問題が難しくなると混乱します。

『xの値が〇のとき yの値△が最大値』

のように、頭の中でキッチリ意識しながら問題を解きましょう。

 

こういう基本的な言葉の整理は、

基本問題で練習するのが適しています。

 

 

 

2次関数の最大・最小は、真面目に取り組もうとしている人ほど、

落とし穴に落ちる印象があります。

最大の落とし穴は、

「グラフのかきかた」

にあります。

 

今まで通り、

軸をかいて、頂点をかいて……最後に放物線!

とやろうとすると、

場合分けが必要な問題が解けなくなります。

 

今のうちから注意して、最大・最小の基本問題の練習をしましょう。

次回は、いよいよ場合分けが絡んだ最大・最小に踏み込んでいきます!

 

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