このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第21回英文法テーマは「代名詞」です。
基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。
では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください! (by Izu)
<再帰代名詞(~self/~selves)を理解する!>
1.再帰用法
→ 動詞や前置詞の目的語が主語と同じであるとき、目的語には目的格ではなく再帰代名詞を用いる。
× He looks at him in the mirror every morning .
◎ He looks at himself in the mirror every morning .
「彼は毎朝鏡で自分自身(の姿)を見る。」
※よく使われる表現を覚えよう!
behave + 再帰代名詞 「行儀よくする」
come to + 再帰代名詞 「我に返る」
enjoy + 再帰代名詞 「楽しむ」
devote + 再帰代名詞 + to 名詞 「~に専念する」
help + 再帰代名詞 + to 名詞 「~を自分で取って食べる」
make + 再帰代名詞 + at home 「くつろぐ」
take care of + 再帰代名詞 「自分の健康に気をつける」
say(talk) to + 再帰代名詞 「独り言を言う」
make + 再帰代名詞 + understood / 「意思疎通する」
例文 : Devote yourself to your studies .
「研究に専念しなさい。」 ←命令文の場合はS=youと考える
: You can make yourself at home .
「くつろいでよいですよ。」
2.強調用法
→ 名詞や代名詞の意味を強調するために、名詞や代名詞の直後、または動詞(+目的語)の直後に置く。
例文 : You should do it yourself .
「あなたはそれを自分自身でやるべきだ。」 ←主語のYouを強調
I spoke to the president himself .
「私は社長自身に話しかけた。」 ←presidentを強調
※よく使われる表現
by + 再帰代名詞 「ひとりきりで・独力で」
for + 再帰代名詞 「自分のために・独力で」
beside + 再帰代名詞 「我を忘れて」
between ourselves 「ここだけの話」
例文 : He went there by himself .
「彼はひとりきりでそこに行った。」 ←aloneと同じ意味で使っている。
She cooked dinner by herself .
「彼女は夕食を独力で作った。」 ←自分自身のためという意味はない。
She cooked dinner for herself .
「彼女は夕食を独力で作った。」 ←自分自身のためにという意味を含む。
<不定代名詞oneの用法を理解する!>
不定代名詞one:(不特定の)1つ・1人を表し、前出の可算名詞の繰り返しを避けるために用いる。複数形onesが存在する。
1.修飾語句がつかない場合、a + 単数普通名詞 に相当する。※特定のもの(the/所有格+名詞など)を受けるのはit
例文: I don’t have a pen , Could you lend me one ?
「私ペン持ってないや。 私にペンを貸してくれませんか。」
→ このoneは、a penに相当する。
※oneを修飾語句なしで使う場合、複数のonesを用いることはできない!
例文: Do you like oranges ? No , I don’t like them .
→ onesとしてはいけない / オレンジ全般を指すthem
Did you buy apples ? Yes , I bought some .
→ onesとしてはいけない / リンゴいくつかを指すsome
2.修飾語句がつく場合、
a/an/this/that + 形容詞 + one(単数)
(these/those) + 形容詞 + ones(複数) の形が基本形であるが、
the one/ones + 修飾語句 の使い方も可能である。
例文: My computer is old . I want a new one .
→ このoneはcomputerに相当し、修飾語句newつき。
例文: I like white shirts better than blue ones .
→ このonesはshirtsに相当し、修飾語句blueつき。
例文: Which cake do you like ? I like the one with oranges .
→ with orangesが後ろからoneを修飾。
※間違いさがし1
× I like red wine better than white one .
→ 結論は×。 不可算名詞(今回はwine)をoneで受けることはできない!
〇 I like red wine better than white wine .
「私は白ワインより赤ワインの方が好き。」
→ ~than white wine と、もう一度wineを使うしかない。
※間違いさがし2
× His car is more expensive than my one .
→ 結論は×。 所有格 + one という形では用いることができない!
〇 His car is more expensive than mine .
「彼の車は私のよりも高価である。」
→ ~than mine と、所有代名詞を用いる。
3.一般の人を指すone(we/you/they/peopleより堅い表現)
※誰を指している訳でもないため訳出しなくてよい
例文: One should always be careful in driving a car .
「車を運転する際は、常に気をつけるべきである。」
4.oneを用いたイディオム
one another = each other 「お互い」
for one 「個人としては」
one by one 「ひとりずつ」
one and all 「残らず」
one after another 「次から次へと」
<頻出!「他の」の使い分け!>
例文1: I don’t like this ring . Show me another .
「私はこの指環気に入らない。」「他のを(もう1つ)見せて。」
⇒another は、「an+other」であることから分かるように、不特定の「もう1つ/もう1人」を表す。
例文2: I don’t like this ring . Show me the other .
「私はこの指環気に入らない。」「(2つのうち)もう1つ見せて。」
⇒ the other は、2つのもののうち、残りの「もう片方」という意味になり、特定されるため定冠詞theがつく。
例文3: I don’t like this ring . Show me the others .
「私はこの指環気に入らない。」「他のを全て見せて。」
⇒ the others は、3つ以上のもののうち、「残り全て」という意味になり、特定されるため定冠詞theがつく。
例文4: I don’t like this ring . Show me (some) others .
「私はこの指環気に入らない。」「他のをいくつか見せて。」
⇒ others は、多くのもののうち、「他のいくつか」という意味になり、特定はできないため定冠詞theなしでの使用となる。
第21回「代名詞」は以上です。
基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!