「AO入試」ってどこかで目にしたことありませんか?
「入試」とあるのだから、受験の方法なんだろうけど、実態は謎だという人も多いと思います。
そんな人たちのために、AO入試とは何なのか?受験生のみなさんの選択肢の1つになるかもしれないAO入試について解説していきます!
1.AO入試とは?
まず、AOとは何でしょう。
AOは “admission office” の略となっていて、直訳すると「入学事務局」といったところでしょうか。
これではあまり理解しづらいと思います。
この入試では、従来の学力を測る入試方法ではなく、人間性を重視した受験システムです。
そのため、基本的には個性をアピールすることが重要になってきます。
1.1今の名称は総合型選抜
2020年まではAO入試と呼ばれていましたが、2021年度の入試を境に、名称が「総合型選抜」というものに改称されました。
名称は変更されましたが、内容は特に変わっていません。
1.2アメリカでは普通!?
1990年に日本で初めて、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(通称:SFC)が始めた入試システムとされています。
その後現在にいたるまで、国立や私立どちらでもこのシステムを採用する大学が増加し続けています。
日本では1990年までなかった入試システムですが、アメリカではそれ以前から存在していた一般的なやり方だといいます。
1.3推薦入試とは違う?
推薦入試というのはご存じかもしれません。
総合型入試(AO入試)とは、各高校へと割り当てられた枠を学校が推薦する「指定校推薦」とは異なります。
指定校推薦は学校での成績を鑑みて、高校が推薦するシステムですが、AO入試は推薦がいらず、自分の意思があれば応募できる場合が多いです。
また、AO入試は、浪人生に対しても門戸を開いていることもあり、そうした点でも指定校推薦の入試とは違います。
2.AO入試(総合型選抜)が重視しているもの
AO入試(総合型選抜)は、学力ではなく人間性を評価するための入試だと述べました。
では具体的にどのようなものが求められているのでしょうか。
これを理解するためには、大学・学部によるアドミッションポリシーというものを読まなければなりません。
なぜなら、AO入試(総合型選抜)が受験生の人間性を評価するといっても、各大学や学部によって千差万別となっているからです。
そのために、AO入試はしばしば「マッチング入試」と呼ばれたりします。
3.AO入試の受験システム
では、AO入試(総合型選抜)がどのような受験形式をとっているのかを説明していきます。
各大学によって求める人材が異なっているので、当然、受験形式も様々です。
3.1申し込みと受験の時期
まず、申し込み時期ですが、早い大学は8月ごろに始まり、9月には結果が出てしまうというところもありますが10月ごろに選考が行われ、11月ごろに結果が出るものが多いです。
どちらにせよ、一般入試が2月頃であることを考えると、早く結果がでる入試方法と言えますね。
3.2受験内容
次に、受験方法です。こちらも各大学によってバラバラですが、多くは最初に書類選考を行います。
そこで合格した人たちが、面接や、小論文などの試験へと進み、その内容を加味して合否が判断されるところが多いようです。
3.3成績は関係ない事が多い
AO入試(総合型選抜)では、高校の成績が加味されることは少ないと言います。
人間性や考えを判断するという視点からすると当然かもしれません。
ですが、評定基準を定めている大学も存在するので、注意は必要です。
4.受験する人がすべきこと
以上に述べてきたように、単に学力を求めているわけではない複雑なため、入試システム一概に大学が求めている人材がどんなものかを説明するのは難しいです。
ですがどの入試でも大事にされるのは、「高校までにどんな実績を積んできたのか?」であったり、「将来のビジョンをはっきりと持っているか?」といった点です。
将来性のある人材を大学側は求めていて、それを面接や書類の中で示さなければなりません。
ここまでの説明を読んで、「抽象的な話で、具体的に何を準備すればいいのかわからない」とお思いの方も多いと思います。
では、受験を考えている人は何から行えばよいのでしょうか。
自己分析が必要
AO入試(総合型選抜)を少しでも検討している人は自己分析が必要です。
自分の長所と短所を把握し、どういったところを武器に、どういった事を大学で学んでいきたいか。
AO入試(総合型選抜)で自分がアピールしていくための準備として行いましょう。
ビジョンを持っていない人も、この自己分析をすることで、自分の目標が浮かび上がってくるかもしれません。
5.終わりに
どうでしたでしょうか?
「AO入試」という言葉を知らなかった人も、何か胡散臭さを感じて敬遠した人も、少し実態が掴めたでしょうか?
一般受験という選択肢しかなかった受験生は少し考えてみてもよいのではないかと思います!
例えば、自分の志望校がAO入試を募集していたら、アドミッションポリシーを確認してみてはいかがでしょうか?
うまくいけば、一般入試よりも早く受験から解放されるかも!?
少なくとも可能性は閉じずに自分と照らし合わせながらチャレンジしていきましょう!