大学を受験するなら「調査書」について把握しておくべし!
大学受験に挑むのであれば、「調査書」を必ず事前に提出する必要があります。
とは言っても、そもそも調査書という言葉を聞いたことがない人も多いかもしれません。
調査書は大学受験に欠かせない重要な書類なので、概要をしっかり理解しておきましょう。
本記事では、調査書の意味・記載内容や合否にどう影響するのかについて解説します。
大学進学を希望している方は、ぜひ最後までお読みください。
調査書とは一体どういうものなのか?
調査書とは「学校での学業成績や生活態度、活動内容などが記された証明書」のことです。
「内申書」と呼ばれていることもあります。
高校の担任が作成して志望校へ送ってくれるため、基本的に自分で提出手続きをする必要はありません。
現役生だけでなく浪人生でも、卒業した高校に調査書を発行してもらわなければいけないので、必ず申請しましょう。
1つの大学につき1枚必要ですが、念のため志望校の数よりも多めに発行してもらうのがオススメです。
日にちに余裕を持って準備しておく方がもちろん良いですが、基本的に有効期限が3か月以内となっていることも注意しておきましょう。
ちなみに自分の調査書は中身を確認することができない仕様となっています。
(開封してしまったものは利用できません)
※今まで調査書を大学に提出する際は郵送で行われていましたが、2022年から電子化する予定と文部科学省が発表したことで、手続き方法などが変更されることになります。
調査書に記載される具体的な内容
調査書は、表と裏の両面にそれぞれ記載するための欄が設けられています。
まず表面に記載される主な内容は以下の通りです。
・現住所 ・生年月日 ・学校名 ・各教科や科目などの学習の記録 ・各教科の学習成績の状況 ・学習成績概評(評定平均値をA~Eの5段階で評価したもの)
裏面の内容ですが、2021年度から大幅に様式変更されることになりました。
具体的には「指導上参考となる諸事項」が以下のように拡充され、学年ごとに記されることになります。
・行動の特徴、特技 ・部活動、ボランティア活動、留学経験、海外経験 ・資格・検定 ・表彰・顕彰などの記録(コンクールなど) ・その他(上述に該当しない活動など)
さらに備考欄のスペースが大きく追加されたことにより、膨大な情報量を細かく記述できるようにもなりました。
これにより作成側には負担がかかってしまいますが、学生にとっては多くのアピールポイントを伝えられるというメリットがあります。
※新型コロナウイルスの影響を踏まえ、現時点では「出席停止・忌引などの日数」は記載しないよう呼びかけられています。
調査書が受験に関わるケース
調査書の内容が受験にどのように影響するのか、高校生にとって最も気になるところではないでしょうか。
そこで、調査書が合否に影響しうるケースについて入試の形式別に紹介します。
一般選抜
一般入試で受験する場合、基本的に共通テストや大学で実施される試験の得点によって合格かどうかが判定されます。
しかし同じ得点の人が多くて試験だけでは合否の判定が難しい場合など、調査書を見て考慮することもあるため、全く影響ないとは言えません。
さらに教育改革の影響を受けて、筑波大や信州大など一部の大学では合否を考慮する資料の一つとして調査書を用いていることも押さえておきましょう。
また受験に限らず、学校によっては大学入学後に調査書が使われることもあります。
学校推薦型・総合型選抜
学校推薦型や総合型選抜を利用して受験したい場合は、調査書の内容が大きく関わってくることを知っておきましょう。
卒業できる見込みがあるかどうかを確認するだけでなく、学力を見る資料としても利用されます。
実際に「学習成績概評」で指定された評価以上でないと出願できない大学もあるため、事前に志望校の募集要項をチェックしておきましょう。
普段から真面目に授業を受けたり、定期テストで高得点を取れるよう努力を怠らないことが大切です。
大学側が活用するだけでなく、私立大のみで実施される「指定校制推薦」に申し込みたい場合は、高校側が選考を行う際に調査書を重視することもあります。
学校推薦型・総合型選抜を考えているなら、日頃から調査書を意識しておく!
今回は調査書の概要や合否に影響を与えるシーンについて解説しました。
一般選抜であれば、ほとんどの大学では調査書が重視されることは少ないでしょう。
しかし学校推薦型・総合型で受験しようと思っている人は、調査書の記載内容が大いに合否に響くことを意識しておかなければなりません。
出願基準は学校での成績だけに限らず、外部検定資格(英検など)や大会での実績を求めている大学も多く存在します。
ですから学業はもちろん、他の活動や資格の勉強などにも積極的に取り組んでいきましょう。
また、本記事でお伝えした内容は今後も変更になる可能性が十分ありますので、必ず学校でも確認してください。