初めに
大学受験に向けて、自分の実力を計測してくれるのが模試です。
この試験を受けることで受験生の中で、自分がどんな位置にいるのかを把握することができます。
今回は、模試ではどんなメリットがあるのか、結果をどのように活用していくか。
そして、主要な模試の特徴やおすすめを記していきたいと思います。
模試を受けるメリット
多くの受験生は受験までの過程の中で模試を受けて、自分の実力がどのようなものなのかを知り、どのぐらい学力が上昇したのかをチェックします。
具体的に模試を受けることで得られるメリットにはどんなものがあるのかを解説していきたいと思います。
①志望校の合格判定が出る
これはどの模試でも行われているシステムです。
国公立大学と私立大学含めて、自分の志望する大学に関して、同じ大学を志望している他の受験生の中で何番目なのか、偏差値はどの程度なのかを知る事ができます。
具体的な順位も出るので自分の立ち位置を知ることができます。
A判定〜E判定という5段階評価で合格判定が出されることが多く、A判定では合格率80%、E判定では20%以下となっています。
②入試の予行練習になる
模試の会場は、受験本番とまではいかないですが緊張感が漂っています。
試験も通常の入試と同じように厳格に行われるので、本番の緊張感を早い段階で体感できるはずです。
志望校に合わせた様々な模試が存在していますが、共通テスト(旧センター試験)に向けた試験では問題形式も同じようになっていたりして、緊張感を持った中で、より厳密に本番に向けた練習ができるはずです。
③偏差値が出る
志望校での順位も出ますが、当然、各科目が採点され、全受験生の中での順位や偏差値も可視化されます、自分がどんな分野を苦手としているのかといった、自分の穴を発見するきっかけになります。
どのぐらいの頻度で受ければいい?
模試は、自分の通っている高校が申し込んで全体で受けるか、もしくは個人的に申し込みをする場合があります。
受験生であれば、模試という形式で1か月に1度は受けておくことで、毎月の勉強の成果がフィードバックされることになるのでお勧めです。
授業進度によってムラがでたりする
模試における注意点として、主要な教科書がいくつかに分かれているため、授業で扱う内容が学校ごとにバラバラになってしまうということです。
そうした問題のために、学校ではその時点で全く習っていない内容が大問まるごとだされてしまうということも春~夏ぐらいまではあります。
こうしたことでテスト結果がかなり低くなってしまう場合もありますが、そうした場合は気にしすぎないようにしましょう
おすすめの模試まとめ
ここまでは、模試を受けるメリットをいくつかに分けて解説してきましたが、ここからはどんな模試があるのかを紹介していきます。
①河合模試
河合塾の模試は受験者数が圧倒的に多いです。
「全統記述模試」と「共通テスト模試」が5月、6月、10月に年間3回ずつ行われます。
その他に、各大学志望者に向けた模試(旧帝大が一回ずつ)と早稲田大学と慶応義塾大学を志望する受験生に向けた模試が行われます。
センター試験から共通テストへと入試形式が変更される前までは、「全統マーク模試」という模試が行われていました。
この模試は、受験前に必ず受けておくべき模試です。
なぜなら受験者数が最も多く、自分の偏差値や順位といったフィードバックが最も客観的になるからです。
補足すると、2020年のコロナの影響で河合塾生以外は自宅で受験し、郵送という形を取っているため、「本番の緊張感」という点では練習にならないかもしれませんが、受ける価値は依然として高いです。
②進研模試
これは特殊な模試で、個人申し込みができません。学校で申し込みを行って受験するタイプの模試です。
そのため、自分が選んで受けることはできない模試です。
この模試の特徴は、基礎的な問題を中心とした問題構成で、基本的に進学校ではあまり利用されません。
またこうした問題性質のために、大学進学を目指さない高校生も基礎的な学力を知るために受験します。
そして何より個人応募ができないため浪人生が誰も受けられないため偏差値が高くでます。
受けるかどうかの選択権は自分にはないですが、覚えておくと良いです。
③駿台模試
上記に挙げた二つの模試よりも高度な学力が要求されます。
基礎的な内容以上のものが求められるため偏差値はかなり低くなります。
受験者層は難関校志望の生徒たちが多く、問題の質に関しては高い水準にあると言えます。
④代ゼミ模試
大学別での模試が充実しているという特徴があり、基本的に上位大学へ向けた模試が多いです。
そのため、志望校が明確に定まっているなら是非代ゼミの「○○プレ」と冠された模試を受けてみるのをおすすめします。
問題の難易度としては、河合塾より少し易しいというのが目安です。
6月〜8月の間に旧帝大向けの模試が開かれ、10月に「早大プレ」、11月に「慶大プレ」、同じく11月に東大と京大向けの模試で、第二回が開かれます。
ちなみに、「早大プレ」、「慶大プレ」は駿台と共同開催されているので規模は大きくなっています。
同日模試とは?
ここまでは主要な予備校や会社の模試について解説してきましたが、河合塾や東進では同日模試というのを行っています。
これは共通テスト(旧センター試験)当日に、受験学年以外の生徒が同じ問題を解くというものです。
実際には、習っていない内容が出題されることもあり、高得点を出すというのは難しいかもしれませんが、受験を意識して、自分がどのぐらい勉強しなければいけないかを知るためには大切な模試です。
高校1年2年生は是非受けておくことをおすすめします。
終わりに
ここまでは、模試の意味や活用の仕方、それぞれの模試の特徴について説明してきました。
ざっくりとそれぞれの模試の雰囲気はつかめたでしょうか?
模試をコンスタントに受けながら、自分の勉強の結果をフィードバックして、志望校合格への道しるべにしていきましょう。