るるぶ高校数学 数Ⅰ ④三角比 その1 三角比の定義|大学受験エリート

るるぶ高校数学 数Ⅰ ④三角比 その1 三角比の定義

こんにちは!

大学受験エリートのSuuです。

 

高校数学の勉強のポイント、見どころなどを紹介する

るるぶ高校数学のシリーズです。

 

今回は、

数Ⅰ 三角比 その1 三角比の定義

です。

 

数Ⅰも終盤です。

いよいよ「三角比」に入っていきます。

未習の人でも、名前くらいは聞いたことがあると思います。

sin,co,tan

と言われる彼らです。

 

三角比は、使いこなすと本当に便利な道具です。

今まで必死に

補助線を引いて、相似を見つけて……

と対応していた図形の問題に対して、

シンプルに計算のみで対応できるようになります。

 

ただ、使いこなすと威力がある道具だからこそ、習得は容易ではありません。

 

三角比には、数学的な面白さも詰まっています。

1つ1つの定義の意味や、理論の進め方、三角比を導入するマインドなどです。

こういった裏側も習得するのが理想ではありますが……

 

まずは、割り切って勉強することをオススメします。

意味は分からないけれど、計算ができる

状態を目指しましょう。

 

勉強が進むと分かりますが、三角比は今まで習ったものとかなり毛色が違う記号です。

そのため、最初は簡単な計算すらままなりません。

 

三角比の意味や、そのマインドなどは使っているうちにだんだん分かってきます。

まずは、意味は分からずとも基本計算ができる状態を目指して、勉強しましょう。

 

さて、ではまずは三角比の定義から紹介します。

 

ポイント① 三角比の定義は、3パターンあると心得る

一番最初に習うのは、

「三角比の定義」

でしょう。

三角比って何? の取り決めですね。

定義そのものにも、色々な数学的なエッセンスが詰まってはいますが……

とりあえず、

そういうものだと流して、丸暗記しましょう。

 

そして、ここでいきなり重要な勉強ポイントがあります。

普通の授業では習わないのですが、

三角比の定義は3パターンあると思いましょう。

具体的には、下記の図の3パターンです。

 

図の①が、最初に学習する定義です。

直角三角形の各辺の長さから、sin,cos,tanを定めます。

最初はこの形式から勉強しますし、最初の入りとしては掴みやすい定義です。

 

図の②は、

「斜辺の長さが1である直角三角形」

を使った定義です。

斜辺の長さが1の直角三角形に対して、底辺や高さを使ってsin,cosを定めます。

(tanθの定義は、sinθ/cosθと思ってOKです。)

三角比の後半で、90°を越える角に対する三角比を考える場面で登場します。

数Ⅱで習う「三角関数」でもこちらを使って定義します。

そのため、汎用性のある一般的な定義は図の②です。

可能ならば、最初の段階からこちらの定義を意識できるとよいです。

 

図の③は、

「斜辺の長さがrである直角三角形」

です。

このとき、底辺がrcosθ、高さがrsinθとなります。

斜辺の長さrが残るので、定義としては不自然な記述法です。

その代わり、実戦的な図形の問題で大活躍するのはコレです。

実戦の図形の問題では、そうそう斜辺の長さが1の直角三角形は出てきません。

斜辺の長さがrのとき……その底辺と高さをパッとcos,sinで表示できるのが、

図の③の強みです。

そして、この表示がパッとできることが、色々な図形の問題で三角比を応用するときのポイントになります。

今すぐには扱わない形式ですが、最終的には図の③の形で三角比が使えるのが理想です。

 

定義習得のステップとしては、下記のようにしましょう。

まずは、教科書通り図の①から習得する。

しばらくして図の②のパターンを習ったら、その練習をする。

実戦的な図形の問題になったら、図の③を意識して練習していく。

三角比の勉強を通じて、メインで使う「三角比の定義」自体を変化させていきます。

そして、

「どれか1つが使えればいい」

のではなく、

「状況に応じて、3パターンすべての定義で対応できる」

のが目指すところです。

 

最初の定義の習得から大変なのが、三角比の厄介なところですね。

「定義」そのものにも意識をしながら、時間をかけて習得していきましょう。

 

ポイント② 三角比の記号感覚をつかむ

定義を学習したら、どんどん具体的な値で計算をしていきます。

最初は非常に慣れないと思います。

sin30°=1/2

といった計算をすることになりますが……

 

『sin30°とは、30°という角度に対するsin』

といった、記号の意味と言うか、記号の感覚をつかみましょう。

『sin30°』という仰々しい記号ですが、結局は1/2という具体的な数を表しているだけです。

この、「結局は、具体的な数を表している」というようなことが感覚的に分かることが大切です。

 

最初は抽象的でとまどいやすい記号だからこそ、

具体例での定義の確かめ、具体例での計算例にたくさん触れることが大切です。

 

面倒でも、毎回自分で直角三角形をかいて、定義に従ってsin,cos,tanの値を確かめていきましょう。

「三角比が意味不明」という人は、大抵はこの

「具体例での確認」

の練習が不足しています。

 

三角比に限らず、抽象的な概念・記号の習得に必要なのは

徹底した具体例の確認

です。

 

意味は後からじわじわと分かっていきます。

とりあえず、意味も分からず、sin,cosの具体例をキッチリ練習しましょう。

自分の手を動かすことが本当に大切です。

 

 

三角比の定義ですが、最初は暗記から入ります。

ただ、正しく勉強すれば頻繁に使う定義のため、

最終的には勝手に体にしみこみます。

(英語でいうbe動詞のようなものでしょうか)

逆に言うと、

「sinって何だっけ……」

と迷っているうちは、具体例で確かめる勉強が不足しています。

とにかく、具体例で実験し、確かめることを繰り返しましょう。

意味わからないけれど、サクサクできる。

なんか、体にしみこんだ。

そういう状態を目指して、これから1つ1つ三角比を勉強しましょう。

電話 メール
13:00~20:00(月~金)
東京都武蔵野市境一丁目