このシリーズでは、英文法の各テーマにおける「差がつくポイント」を紹介します。
第27回英文法テーマは「前置詞④」です。
基本事項を参考書等で理解した上で、知らない内容はぜひご自身の頭の中に追加INPUTしてくださいね。
では、肩の力を抜いてゆる~りお読みください! (by Izu)
<前置詞①~③では扱わなかったその他の前置詞まとめ>
① along :長さのあるものに沿うイメージで、「~に沿って」と訳すのが基本。
例: He walked along the street .
「彼は通りに沿って歩いた。」
across :何かを十字に横切るイメージで、「~を横切って」と訳すのが基本。
例: He walked across the street .
「彼は通りを歩いて横切った。」
② into :場所・空間の外から中へ入るイメージで、「~の中へ」と訳すのが基本。
例: A grasshopper jumped into the basket .
「バッタがカゴの中に飛んで入った。」
※「変化」を表す用法もある。
例: The fruit is made into jam .
「その果物はジャムになる。」
out of :場所・空間の中から外へ出るイメージで、「~の外へ」と訳すのが基本。
例: A grasshopper jumped out of the basket .
「バッタがカゴの中から飛んで出た。」
※「範囲外」を表す用法もある。
例: The train is out of service .
「その電車は利用不可(回送)だ。」
※「欠如」を表す用法もある。
例: The car went out of control .
「その車は制御不能になった。」
③ over :上に広がるイメージで、「~の上に」「~を越えて」と訳すのが基本。
例: Clouds are hanging over the mountain .
「雲がその山の上にかかっている。」
※「従事」を表す用法がよく出題される。
例: Let’s talk over lunch .
「昼食を取りながらお話ししましょう。」
under :対象が真下にあるイメージで、「~の下に」と訳すのが基本。
例: The cat was hiding under the table .
「ネコはテーブルの下に隠れていた。」
※「支配」を表す用法もある。
例: Keep your dog under control .
「犬を言うこと聞くようにしておきなさい。」
※「環境下」を表す用法がよく出題される。
例: The house is under construction .
「その家は建設中だ。」
④ above :ある基準よりも上というイメージで、「~より上に」と訳すのが基本。
例: Her score is above average .
「彼女の得点は平均以上だ。」
below :ある基準よりも下というイメージで、「~より下に」と訳すのが基本。
例: Her score is below average .
「彼女の得点は平均以下だ。」
⑤ up :上方向への動きを表すイメージで、「~の上へ」と訳すのが基本。
例: He went up the stairs .
「彼は階段を上った。」
down :下方向への動きを表すイメージで、「~の下へ」と訳すのが基本。
例: He went down the stairs .
「彼は階段を下りた。」
⑥ in front of :物から離れた前方を表すイメージで、「~の前に」と訳すのが基本。
例: He was waiting for you in front of the gate .
「彼が門の前であなたを待っていたよ。」
※beforeも「~の前で」と使えるが、比ゆ的な使い方が多い。
例: A bright future lies before you .
「キミの前には明るい未来がある。」
behind :対象が何かの後ろにあるイメージで、「~の後ろに」と訳すのが基本。
例: There is a small park behind the building .
「その建物の裏に小さな公園がある。」
opposite :位置や方向が反対であるイメージで、「~の反対側に・向かい側に」
と訳すのが基本。
例: Please sit opposite me .
「私の反対側に座ってください。」
⑦ next to :対象が隣にあるイメージで、「~の隣に」と訳すのが基本。
例: My house is next to hers .
「私の家は彼女の家の隣にある。」
※「~に次いで」という意味でも使われる。
例: Soccer is my favorite sport next to baseball .
beside :対象がすぐ横にあるイメージで、「~のそばに」と訳すのが基本。
例: She sat on the sofa beside the table .
「彼女はテーブルのそばのソファに座った。」
※besidesという単語(前置詞・副詞)もあるのだが、こちらは
「(前)~に加えて」「(副)その上・さらに」という意味。区別しよう!
near :対象が近くにあるイメージで、「~の近くに」と訳すのが基本。
例: I went to the park near the school yesterday .
「私は昨日、学校の近くの公園に行った。」
⑧ around :対象をぐるりと円で囲むイメージで、「~の周りに」と訳すのが基本。
例: The moon goes around the earth .
「月は地球の周りを回る。」
beyond :境界を越えて彼方に行くイメージで、「~を越えて・~の向こうに」と
訳すのが基本。
例: A village could be seen beyond the trees .
「木々の向こうに村が見える。」
※「できる範囲を越えている」という使い方の代表的な表現を覚えておくこと!
beyond doubt 「疑いの余地なく」
beyond description 「描写できない・言葉では言い表せない」
beyond belief 「信じられないくらいの」
beyond 所有格 understanding 「~の理解を超えている」
beyond 所有格 reach 「~の手の届かない」
beyond 所有格 control 「~の手に負えない」 など
⑨ between :2つの間にあるイメージで、「~の間に」と訳すのが基本。
例: Don’t eat too much between meals .
「あまりたくさん間食をしないように。」
among :3つ以上の間にあるイメージで、「~の間に」と訳すのが基本。
例: She disappeared among the crowd .
「彼女は群集の中(間)へと消えた。」
⑩ before :基準の時の前を表し、「~の前に」と訳すのが基本。
例: You have to finish your homework before dinner .
「夕食前に宿題を終えなければならないよ。」
after :基準の時の後を表し、「~の後に」と訳すのが基本。
例: You have to do your homework after dinner .
「夕食後に宿題をしなければならないよ。」
during :特定期間での1回限りの動作に使い、「~の間に」と訳すのが基本。
例: I will visit Hokkaido during the winter vacation .
「私は冬休みの間に北海道を訪れる予定だ。」
⑪ since :動作・状態の継続の開始点を表し、「~以来・~から」と訳すのが基本。
例: It has been snowing since this morning .
「今朝からずっと雪が降り続いている。」
until :動作・状態の継続の終了点を表し、「~まで(ずっと)」と訳すのが基本。
例: Please wait here until 5 p.m. ←tillを用いてもuntilと役割は同じ
「5時までここで待っていてください。」
※期限のbyは「5時までに」となる(5時丁度を含む)。
beforeは「5時より前に」となる(5時丁度を含まない)。
⑫ without :with(いっしょに)からout(外へ)という状態を表し、「~なしで」
と訳すのが基本。
例: He went out without saying a word .
「彼はひと言も言わずに出て行った。」
within :時や距離などが範囲内であることを表し、「~以内に」と訳すのが基本。
例: Please return this book within 10 days .
「この本は10日以内に返却してください。」
例: You have to act within the law .
「法律の範囲内で行動しなければならない。」
⑬ against :2つが押し合うイメージで、「~に(反)対して」と訳すのが基本。
例: I am against the plan .
「私はその計画には反対だ。」
例: She leaned against his shoulder .
「彼女は彼の肩にもたれかかった。」
⑭ as :何かと等しいことを表し、「~として」と訳すのが基本。
例: She is known as a great singer .
「彼女はすばらしい歌手として知られている。」
※「Oを~だとみなす・考える」という下の構文は頻出!
see O as ~
regard O as ~
think of O as ~
look on O as ~
※such A as B = A , such as B という表現も長文で頻出!
「(例えば)BといったようなA」
※前置詞asを、「~の頃」という意味で使うことがある。
例: As a young man , he ~ / 若い頃、彼は~
⑮ like :類似であることを表し、「~のように」と訳すのが基本。
例: She sometimes behave like a child .
「彼女は時々子どものように振る舞う。」
⑯ except・but :「~を除いて」という意味で使われる前置詞。
同じように使うことができるが、butはanything but ~など
決まった表現でよく問われる。
例: Everyone except(but) me knew it .
「私を除いて皆(私以外みんな)それを知っていた。」
第27回「前置詞④」は以上です。
基本理解の上に差がつくポイントを積んで、アナタも「高校英語の文法マスター」になろう!