大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを紹介していきます。
今回は、
高1・高2 トップレベル数学ⅠAⅡB 第11講
3次のグラフについて
です。
3次関数のグラフの特徴について学習する講座です。
あからさまに教科書範囲外なので、記述試験の解答では使えない内容です。
ただし、この特徴を知っているかどうかで、問題の見通しが全然変わります。
3次関数のグラフの構造はどっしりした特徴があり、
いちいち計算しなくても判断できる部分が多いです。
解答の中で記述することはできなくても、
「答えだけ分かっている」
ことのメリットは非常に大きいです。
トップレベルを目指す人は、しっかり3次関数のグラフの特徴を知識として知っておきましょう。
ただし、繰り返しの注意にはなりますが、
記述答案の中で勝手に使うのは控えましょう。
Chapter1
問題(1)を扱うチャプターです。
3次関数のグラフの特徴を丁寧に説明してくれています。
極値がない3次関数のグラフはあまり面白くないので、
極値が2つ出てくる3次関数のグラフの特徴をしっかりおさえましょう。
(人によっては、退化したグラフの方に興味がある人もいますが)
まず、
「変曲点」
をおさえましょう。
2つの極値をとる点の中点です。
図形的な特徴としては、
「上に凸」か「下に凸」かが入れ替わる場所です。
「2階微分=0」の解が変曲点のx座標なので、
求めようと思えばすぐに求められます。
堺先生の板書にはありませんが、3次関数のグラフは大きな特徴があります。
それは、
変曲点を中心に、点対称なグラフになっている
ことです。
このことも知っておくと、何かとグラフのイメージが持ちやすくなります。
変曲点が、3次関数のグラフの中心だ!
と言ってOKですね。
(……もう少し、違う見方をすると。
3次関数は、文字の置き換えをうまくやると
y=x3+px
の形まで持ってこれると言えます)
あとは堺先生の場所通りです。
とくに、
『極値と等しくなるときのxの値』
がパッと見えるのが、この知識のいいところです。
そして、堺先生のテクニカルなグラフのかき方もしっかり鑑賞しましょう。
定数項の部分は、グラフの上下の位置を決めているだけです。
そのため、概形をつかむ際は一旦無視して考えるのが上手いですね。
定数項を無視して、因数分解を一発するだけで……
はい、ほぼ完全にグラフがかけてしまいました!
すごい技術ですね。
記述問題では使えない技術ですが……逆の見方をすると、
マーク式ならガンガン使えるとも言えます。
また、記述問題では増減表をかくことになりますが、
答えが分かっていると非常に安心して増減表がかけます。
安定した検算にも使えますし……
色々とメリットが大きいです。
ぜひ、色々な3次関数にたいして、このテクニカルなグラフかきにチャレンジしてみましょう。
おっと、とはいえ基本は増減表ですので、
増減表の訓練も怠らないように注意しましょう。
Chapter2
問題(2)の解説です。
ちくちく場合分けをして解くだけなのですが、
どうやって場合分けを見つけるのか?
が大問題です。
場合分けを整理するのが一番大変ですが、
そこを3次関数のグラフの知識を使って大幅にカットしています。
とくに、
『極値と等しくなるときのxの値』
がすぐにつかめるのが大きいです。
ここが、場合分けの分岐点になりますからね。
そのようすをしっかり鑑賞しましょう。
ちなみに、グラフの知識を使わない正攻法も確認しておきましょうか。
極値を計算するために、x=2,2kを代入することになります。
x=2はいいのですが、x=2kを代入するときは
f(x)=f'(x)Q(x)+px+q
の変形を計算して、こちらに代入する作戦もあります。
f'(x)=0の解を代入するのだから、f'(x)での割り算を利用する
という手筋も大切なので、おさえておきましょう。
その後、
f(x)-f(2)=0やf(x)-f(2k)=0を解くことになりますが、
それぞれ(x-2)2,(x-2k)2で因数分解できることに注目しましょう。
設定から重解が分かっているので、因数分解の形がほぼ分かります。
Chapter3
問題(3)の解説です。
さらに授業内での追加問題付きです。
トップレベルを目指す皆さまは、
問題(3)を見た瞬間に、
等式の左辺のグラフをかけば一発で分かる
と方針が浮かぶようになりましょう。
後はグラフをかくだけです。
答案としては増減表を使いますが、
3次のグラフに関する知識を使っていいのなら、簡単にグラフがかけますね。
授業動画の高速処理をしっかり鑑賞し、自分でも練習して、
習得していきましょう。
追加問題も、3次のグラフの知識が威力を発揮しています。
素晴らしいですね。
新しい知識は、見聞きしただけでは習得できません。
自分の手を動かし、頭を動かし、練習を繰り返して習得していきましょう。
また、テクニカルな知識を知るとそれに頼りたくなりますが……
今回の知識は完全に裏技の部類でしょう。
記述問題では使えませんし、込み入った問題でこそ正攻法が頼りになることも多いです。
増減表をかいてグラフをかく正攻法の腕も鈍らないよう、注意して下さい。