中学受験をする場合、一般的には小学4年生頃から準備を始める子が多いですが、中には6年生になってから「受験をしよう!」と思い立つケースもあります。
では、中学受験は6年生から勉強しても間に合うのでしょうか?
ここでは、中学受験の現実や注意点、6年生から目指す場合の対策などを詳しく解説します。
中学受験は6年生から勉強しても間に合う?
中学受験を考えるときに、6年生から勉強をスタートしても間に合うのかは気になるポイントですよね。
6年生からのスタートはかなり厳しい
中学受験をする場合、6年生からのスタートはかなり厳しいのが現実です。
中学の入試では、小学校の6年間で学習する内容だけでなく、それを上回る範囲の内容や発展問題なども出題されます。
試験の内容自体も小学校で行われるテストに比べるとかなり難しく、受験対策をしてこなかった子がいきなり高得点を取るのは困難です。
そのため、本気で中学受験を目指すなら、6年生から準備を始めたのでは遅いと言わざるを得ません。
6年生からの勉強では厳しい理由とは?
6年生からの勉強では厳しい理由として、以下のようなものが挙げられます。
・学校の勉強だけでは対応ができない
・受験に向けた学習習慣が身についていない
学校の勉強だけでは対応ができない
前述したように、中学の入試では一般的な公立小学校では習わない内容の問題が数多く出題されます。
たとえば国語の場合、中学生レベルの読解力や、慣用句、ことわざなどを身につけておく必要があります。
算数についても、つるかめ算・旅人算・濃度算や、図形・割合・比など、学校の授業ベースで勉強をしていたのでは太刀打ちできない問題を解かなければなりません。
また、理科や社会においても同様の傾向がみられます。
このことからも、学校の勉強だけで中学受験に対応するのは非常に難しいと言えます。
受験に向けた学習習慣が身についていない
中学受験を勝ち抜くには、学校だけでなく塾や家でも勉強をする必要があります。
しかし、6年生から受験を考え始める子の場合、受験に向けた学習習慣が身についていないため、長時間勉強をしようとしても体力や気力がついていかないケースも多いです。
また、頻繁に行われる小テストや模試、大量に出される課題を十分にこなせず、心が折れてしまうこともあります。
受験に向けて数年前から塾に通っている子と、6年生になってから対策を始めた子の間には、学習習慣においても差がついているということを理解しておくべきでしょう。
中学受験には親子の話し合いが必要
親子の気持ちが同じ方向を向いていなければ、中学受験は乗り切れません。
子供の考えをしっかり聞き取る
中学受験では、子供の考えをしっかり聞き取り、親子で目的を共有することが大切です。
子供はあまり乗り気ではないのに親の気持ちばかりが先走ってしまうと、親子で気持ちが食い違い、良い結果を得られなくなります。
そうした事態を避けるためにも、中学受験をするかどうかを決める前に、子供とじっくり話し合う機会を持つようにしましょう。
子供の目的があいまいだったり、受験に対して後ろ向きだったりする場合は、中学受験をやめるという選択肢もあります。
「親の覚悟」も必要不可欠
中学受験を目指す子の多くは4年生から塾に通い、3年をかけて受験に備えています。
一方、6年生から中学受験をする場合は、通常3年かけて学習する内容を、約10か月で学ばなければなりません。
そのためには、塾の授業数を増やす・個別指導の塾に通う・家庭教師をつけるなどの対策も必要です。
塾に通う頻度が増えれば、その分送り迎えの手間も増えます。また、費用の面でも負担は大きくなります。
こうした点を受け入れて子供と一緒に最後までやりきる「親の覚悟」も、6年生からの中学受験には必要不可欠です。
高校受験に切り替える選択肢もあり
先にも述べたように、子供自身が中学受験に後ろ向きだったり、学力的に難しかったりする場合は、高校受験に目標を切り替える選択肢もあります。
中学受験をする小学生のうち、志望校に合格できるのは全体の3割程度と言われています。
さらに、6年生から準備を始める場合、その割合はさらに低下します。
短い期間で無理やり知識を詰め込んだ挙句、不合格という結果に終わってしまうと、子供が勉強嫌いになる恐れもあります。
それよりも、6年生の1年間+中学3年間を使ってしっかりと対策を行い、高校受験で難関校にトライする方が良い結果を生むケースもあるのです。
中学受験を6年生から目指すためには
中学受験を6年生から目指すためには、次のような対策が必要です。
・家庭教師などの指導を受ける
・子供の実力を見極める
家庭教師などの指導を受ける
家庭教師などの個別指導では、一人一人に合わせたカリキュラムのもと学習を進められるため、6年生からの受験に対応した学習内容を組んでもらうことも可能です。
特に、中学受験に実績のある家庭教師を選べば、指導はもちろんのこと受験にまつわるさまざまな相談に乗ってもらえるのでおすすめです。
子供の実力を見極める
自分の子供のこととなるとつい贔屓目で見てしまいがちですが、6年生から中学受験を目指す場合ば、客観的な視点で子供の実力を見極めることも重要です。
民間が実施している全国模試を受験すれば、現時点での学力レベルを把握できます。
模試では順位だけでなく得意・不得意の傾向なども知ることができるので、ぜひ有効活用しましょう。
まとめ
中学受験に6年生から挑戦するのは簡単なことではありません。
しかし、しっかりと対策を行えば合格のチャンスは残されています。
6年生から中学受験を考える際は、ここにご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。