正しい封筒の裏面の書き方は、意外と知られていません。
特に願書などの重要な書類を入れた封筒となると、正しい書き方に倣って発送したいものです。
ここでは縦書き・横書きなど書式にも応じて、正しい願書封筒の裏面の書き方を紹介します。
願書用封筒、裏面の書き方がとても大切
受験間近になると、願書の提出であわただしくなります。
親として期日までに提出するのは当然ですが、わからないことも多くとても緊張して挑むと思います。
願書自体は見本が同梱されていることが多くその書式に倣って書くため、書き方という点ではさほど難しくはありません。
一方、願書用封筒は書式の見本などはなく、特に裏面はどのように書けばいいか分からないことばかりだと思います。
裏面は受験校への礼儀のようなものでもあり、大人としてのマナーが問われています。
そういった点で願書は書き方がとても大切なのです。
ここからは、願書用封筒の裏面をどのように書けばいいか説明していきます。
願書用封筒が「同梱されているか、いないか」を確認する
まず、願書を入れて送る封筒が同梱されているかどうかを確認してください。
同梱されている場合は、その封筒を使って願書を発送しましょう。
もし自分で用意する場合は、願書を折り曲げずに入れられるサイズの封筒を購入してください。
一般的に願書はA4サイズ(210×297mm)であるので、折り曲げずに入れられる角2型号封筒(240×332mm)を使います。
封筒の色については、茶色はビジネス用なので白がいいと言われますが、実際は白・茶色どちらでも問題はありません。
願書用封筒の裏面には何を書くの?
願書用封筒の裏面には、郵便番号・差出人の住所・差出人の氏名・日付・「〆」という封字を書きます。
差出人の住所は○丁目〇番地〇号といった形で正式な表記で書きます。
〇-〇-〇のようにハイフン「‐」を使ってはいけません。
差出人の氏名は親ではなく、受験生本人の名前を書きます。
また日付は封緘日(ふうかんび・封筒を綴じた日)を書きますが、封筒を郵便局に提出する日にしましょう。
封筒を閉じたら、封字と呼ばれる「〆」を封筒のフラップ(ベロ)部分の中心に書きます。
この封筒は届くまでの間、誰にも開封されていないということを表わす印です。
「×」とならないように、しっかりと「〆」になるように線をつなげてください。
なお、数字は縦書きでは漢数字、横書きではアラビア数字を使います。
封筒に書くペンは、油性ペンがおすすめ
願書を郵送で送ると雨や湿気などの影響を受けたり、また手で触れられます。
そのため水性ペンで書くと、にじんでしまい文字が読めなくなります。
特に指定がなければ、油性ペンで書くのがおすすめです。
また、願書用封筒の裏面の文字の大きさは、表面よりも小さく書くのがマナーです。
書きやすいペン先のサイズを用意してください。
封筒裏面の書き方
封筒裏面を縦書きで書く場合は、封筒中央に住所・氏名を書く方法と、封筒左端に住所・氏名を書く方法の2通りがあります。
横書きの書き方は1通りだけです。
ここからはそれぞれの書き方について、詳しく説明していきます。
縦書き・中央パターン
封筒の中央に住所と氏名を書く場合は、封筒の中央より右側に郵便番号を書きます。
郵便マークの下あたりから、住所をハイフンを使わずに横書きで書きます。
氏名は封筒の中央より左側から書きます。
住所の書き終わりのラインに氏名の最後の文字がくるように調整して、書き始め位置を決めます。
封筒左上に日付を書き、最後に封をして〆を書いたら完成です。
縦書き・左パターン
封筒の左端に住所と氏名を書く場合は、氏名が最も左端になります。
住所の書き出し位置のバランスが悪いと、氏名を書く場所が狭くなりがちです。
下書きする際も、定規で位置を決めて書くと良いでしょう。
郵便番号を郵便マークから横書きで書き、その下に住所、隣に氏名を書きます。
日付は先ほどの縦書き・中央パターンと同じく左上に、最後に封をして〆を書いたら完成です。
横書き
封筒裏面の横書きの場合は、郵便局の公式ページ(※1)でも書かれているように封筒の下部1/3に収めて書くことを推奨しています。
横書きで郵便番号を郵便マークから書き、住所の書き始めは郵便マークと揃えるときれいに見えます。
氏名は住所と頭ぞろえにするか、後ろぞろえにするかは特に決まりがありません。
また間違えやすいのが日付の書き方です。
日付は全体の書式に合わせて、横書きで書きます。
最後に封をして〆を書いたら完成です。
その他注意事項
先ほどの郵便局の公式ページにも書かれていますが、最後に封をする際はセロハンテープやホッチキスを使わないようにしてください。
糊でしっかりと留めるようにしましょう。
封筒にも気を抜かず、正しいマナーで書きましょう
願書の中身ばかりに気を取られがちですが、このように願書用封筒にもたくさんのマナーやルールがあります。
年末あたりから始まる願書の提出時期は、親子ともにとても忙しいものです。
1校でさえも集中力がとても必要な願書作成作業ですから、複数校を受ける場合はなおのことです。
いざ願書提出シーズンになってから慌てて調べるのではなく、手の空いているときに事前にリサーチしておくことがとても大切です。
封筒も気を抜かずに正しいマナーで書いて、気持ちよく受験ラストスパートを支えてください。