中学受験を希望する保護者の皆さんは、
「子どもには、生き生きと学校生活を送って、楽しみながら成長してもらいたい。」
と考えているのではないでしょうか?
そのためには、お子様に合う学校を志望校として選ぶ必要があります。
一般的に、中学受験では、志望校を複数受験することになりますが、志望校の決め方が気になるところですよね。
今回は、中学受験を目指すお子様を持つ保護者の皆さんのために、志望校の決め方について、参考となる資料をまとめてみました。
志望校選びは、早い方が有利であることは間違いありません。
この記事を参考にしていただいて、早い時期に、お子様に合う学校を選ぶことを検討してみましょう。
志望校の情報の集め方
志望校選びの際、学校のホームページやパンフレットなどを見れば、学校のアピールポイントなどが載っているので、その学校の特長はつかめるかもしれません。
しかし、「本当のところは、どうなのだろうか?」と、気になる方が多いはずです。
もっと詳しい情報が知りたいときは、どのようにすれば良いのでしょうか?
この項では、志望校の「詳しい情報」「正しい情報」を集める方法について、具体例を挙げて解説します。
お子様に合う志望校を選ぶためにも、まずはしっかりと情報を集めましょう。
学校説明会などに参加して直接見学する
気になる学校があって、その学校の情報を深く知りたいときは、直接見学すると良いでしょう。
直接自分の目で見ることで、「先生や生徒は生き生きしているか」「校舎や教室の機能は整っているか」などを確認することができます。
学校の雰囲気は、
「AIなどを活用して先進的」
「校則が緩く開放的」
など、様々です。
このような”校風”を、肌で感じることができますので、実際に現地まで行ってみる価値は十分にあるといえます。
それから、説明会では「学校の特長」「授業の進め方」「合格実績」などの説明がなされますが、そのなかに質疑応答の時間を設けています。
説明会だけでは、よく分からなかったところがあれば、その場で質問して解決しましょう。
通っている塾や家庭教師の先生に相談する
中学受験を目指す生徒が通う学習塾や中学受験を専門とする家庭教師は、学力を上げることはもちろんですが、入試情報の提供にも力をいれています。
学生の学力アップを図り、入試で合格するまでをサポートするのが塾や家庭教師の仕事。
ですから、志望校の相談にしっかりと対応することは、講師の使命ともいえます。
先生方は、常に「生徒や保護者の皆さんに、満足してもらいたい。」と考えていますので、遠慮せずに相談してみましょう。
きっと、親身になって対応してくれるはずです。
実際に通っている先輩に話を聞く
中学受験専門コースのある塾では、生徒の士気を高めるために、元塾生の先輩との交流をさせてくれるところがあります。
もしも、憧れている学校に通う先輩が来てくれて、話ができれば、生徒は間違いなく気持ちをつかまれて、良い刺激を受けることができるでしょう。
年齢の近い先輩の話は、とてもリアリティがあるので、生徒の心に響くはずです。
また、憧れている学校の先輩が生き生きして輝いて見えるようであれば、その学校への進学意欲がますます高まるでしょう。
志望校を選ぶ時期について
中学受験の大半は、1月中旬から2月中旬に入試が行われ、その直前の12月は、入学試験の願書提出があります。
ですから、少なくとも11月頃には、受験校を最終的に確定させなくてはいけません。
『受験校』の最終決定は、小学6年生の11月頃になりますが、『志望校』は小学4年生の後半から小学5年生の後半までに選ぶ人が多いと言われています。
中学受験は、学校により入試問題の難易度や傾向が異なります。
早い時期に『志望校』を選ぶことができれば、受験対策の時間を十分に取れますので、有利になると言えるでしょう。
お子様が小学4年生になったら、志望校を考え始める時期に来ています。
小学5年生に進級したら、志望校を固めることができるよう、情報収集などの準備を進めておくと良いでしょう。
志望校を決めるときのポイント
『志望校選び』のポイントは、『物件選び』と似ているところがあります。
物件選びで理想を追求すると「家賃が高すぎて支払いできない」となるように、志望校選びで理想を追求すると「偏差値が高すぎて合格できない」となってしまいます。
志望校選びについては、ご家庭の事情やお子様の個性によって、「ここだけはゆずれない」というポイントがあるかもしれません。
大事なポイントを再度確認していただくために、志望校を決めるときのポイントをまとめてみました。
志望校を選ぶには、何を優先すれば良いかを検討してみましょう。
通学のしやすさで選ぶ
まず初めに、確認すべきことは、その学校に通いやすいかどうかです。
通学に1時間以上かかるところや、かかる時間が1時間弱であっても、乗り換えがあったり徒歩の距離が長かったりすると通学で疲れてしまい、通うのが辛くなってしまうかもしれません。
それから、通学の負担が大きいと、授業に集中できなくなることもあり得ます。
お子様の体力に合わせて、通学が負担にならないところを選ぶようにしましょう。
入試問題の傾向で選ぶ
中学受験では、一般的に志望校を複数選ぶことになります。
例えば、選んだ3校の入試問題の傾向が大きく異なれば、勉強の範囲や問題のレベルが絞れないため、受験勉強の負担が大きくなってしまいます。
かなり能力の高いお子様であれば対応できるかもしれませんが、そうではない場合は、入試問題の傾向が近い学校を選ぶと良いでしょう。
高校や大学への進学のしやすさで選ぶ
中学受験を目指している方は、その先の大学進学も視野に入れて考えているのではないでしょうか?
中学受験のあとは、高校受験、大学受験という大きな関門があります。
しかし、大学附属の中高一貫校に進学することができれば、関門が無くなり「エスカレーター式の内部進学」ができる可能性が高くなります。
高校受験や大学受験にチャレンジするよりも、進学の確実性を優先させたいという人は、大学附属の中高一貫校を受験することをおすすめします。
校風が合うかどうかで選ぶ
志望校を選ぶ際に、『偏差値』などの数値の指標も重要ですが、お子様が「楽しく充実した学校生活」を送るための要素となる指標は、「数値では図れないことの方が大きい」と言っても過言ではありません。
その指標を一言で表すと『校風』だと言えるのではないでしょうか。
各学校の『校風』は、学校の方針や、先生や生徒が醸し出す雰囲気により、多種多様です。
学校によっては「海外留学を推進する」ところや、「規律を緩めて自主性を重視する」ところなどがあります。
お子様の、興味関心や個性に合わせた選択ができるように、実際に学校へ足を運んで見学することをおすすめします。
中学受験における志望校の決め方について
志望校を決めるには、まず情報を集める必要があります。
しっかりと情報を集めたら、何を優先させたいかをよく考えて決めると良いでしょう。
そして、入試問題の傾向をつかみ、受験勉強の戦略を立てるためにも、できるだけ早い時期に決めておきたいところです。
それから、本人が「進学後も充実した学校生活が送れるかどうか」が肝心です。
志望校は、保護者が主体となって決めるのは致し方ないことですが、保護者だけではなく本人とよく話し合って決めるようにしましょう。