「偏差値50ってどれくらいのレベル?」
「中学受験で偏差値50は良くない?」
「子供の偏差値が50以下なので中学受験を諦めた方がいい?」
といった疑問にお答えします。
結論から言うと、中学受験においての偏差値50は世間一般からするとハイレベルになります。
また、偏差値50以下だからといって諦めるのはもったいないです。
ということで、今回は中学受験の偏差値について解説します。
中学受験の偏差値について注意点
まずは、中学受験の偏差値について簡単に紹介します。
そもそも「偏差値」とは?
そもそも偏差値はどうやって決まっているかご存知でしょうか?
計算式はややこしくなるのでここでは紹介しませんが、偏差値はそのテストを受けた集団によって変わります。
数字としては25〜75前後で偏差値50ということはその集団内で平均値ということですね。
それぞれの偏差値を分かりやすく順位にするとこんな感じです。
偏差値70 | 100人中5位前後 |
偏差値60 |
100人中15位前後 |
偏差値50 |
100人中50位前後 |
偏差値40 |
100人中85位前後 |
例えば、テストの問題が同じで自身の点数が一緒でも、以下のケースによって偏差値は変化します。
・全国の小学6年生のみが参加
・中学受験をする小学生6年生のみが参加
上記の場合だと、偏差値は①が高くなり③が低くなります。
偏差値50と言っても、どのようなテストでだれが受けているかによって偏差値は大きく変化するということを理解しておきましょう。
中学受験の偏差値50は世間一般的に見るとハイレベル
先ほど言ったように偏差値はテストを受けるその集団によって変わります。
中学受験の場合だと、受験に向けて勉強をしている集団の中での偏差値になるので、中学受験の偏差値50は実は小学生全体で見るとすごい位置です。
中学受験をする小学生は、首都圏でも17%ほどで全体割合からすると10%前後しかいません。
その中で偏差値50ということは、通常の小学生よりレベルの高い位置である可能性が高いです。
そのため偏差値50以下だからと言って、中学受験を諦める必要もありません。偏差値40前後でも良い学校はたくさんあります。
偏差値はテストによって10前後は変化するのが当たり前
偏差値はテストや参加する集団によって変わると言ったように、10前後は変わるのが当たり前です。
難関校を受験する生徒が多いSAPIXと首都圏模試センターとではこれだけ偏差値に差があります。
筑波大学附属 | 開成 | |
SAPIX |
66 |
64 |
首都圏模試センター |
78 |
78 |
上記のようにテストによって偏差値は10前後変化するので、一喜一憂しないようにすることが大事です。
中学受験の偏差値50はこれくらい!偏差値50の中学校を紹介!
結局偏差値50がどれくらいかまだイメージしづらいと思うので、偏差値50の中学校を紹介します。
あとは偏差値50だった中学校が高校の偏差値だとどう変化しているかも紹介するので参考にしてみてください。
首都圏模試センターでの偏差値50の中学校一覧
・工学院大学附属
・駒込
・多摩大学目黒
・文教大学付属
・武蔵野東
・八雲学園
・東京電機大学
・日本大学第三
上記の中学校から一部抜粋して高校の偏差値を調査しました。
高校名 | 偏差値 |
---|---|
淑徳巣鴨 | 56〜65 |
工学院大学附属 | 56〜62 |
駒込 | 60〜66 |
学科によって偏差値は違いますが、このように中学校では偏差値50でも高校になると偏差値は60以上となっています。
ちなみに、偏差値50である「淑徳巣鴨」の2022年の進学先はこのようになっています。
・早慶上理 71名
・GMARCH 216名
このように偏差値50の中学校でも有名大学に進学しています。
それくらい中学受験での偏差値50はレベルが高いということです。
偏差値50だからといって落ち込む必要はありません。
【中学受験】偏差値50の壁を超えるための勉強法
偏差値50はすごいですが、上を目指すのであれば偏差値50を超えたいですよね。
最後に偏差値50の壁を超えるために絶対に意識すべきことを紹介します。
苦手な教科や範囲を克服する
苦手な教科を重点的に勉強して克服しましょう。
すでに点数が取れる教科を重点的に勉強するより、点数の低い教科を勉強した方が大幅な点数アップが見込めるからです。
苦手なことを勉強するのは気が進まないと思います。
子供ならなおさらのこと。
苦手だと思っていても根気強く勉強してふと理解出来るようになった時にグンと学力が伸びます。
家庭教師を利用しているなら、苦手な部分に時間を割くようにするといいでしょう。
間違えた理由を考える
問題を間違えた時に答えを見て確認するだけだとなかなか身に付きません。
その時は覚えたとしても、しばらくすると忘れてしまい同じようなミスをしてしまう可能性が高いです。
調子がいい時は偏差値50を超えるけどそうじゃない時は低くなったります。
なぜ自分がそういう間違いをしたのか、子供に考えさせるようにしましょう。
自分がどういう考えで間違ったのかを自分で考えることで、より問題の理解度を深められるし、同じ間違いもしなくなります。
ケアレスミスを無くす
ケアレスミスで問題を間違えるのはもったいないですよね。
自分の書いた数字を見間違えたり、似たような問題だから答えを決めつけたり、特に小学生だとどうしてもミスが多くなってしまいます。
普段からそういったミスをしないように注意して勉強しておくことが大事です。
ケアレスミスをした時に「この問題は分かってるから本当は正解!だから大丈夫!」といったように安易に考えて流していると本番でもミスします。
普段の勉強から意識して身につけておけば実際のテストでもミスを無くして良い結果を出せるようになるでしょう。
応用問題に答えられるようにする
偏差値50を超える上で重要なのが、応用問題への対応力です。
テストの点数にバラつきがある子供は応用問題で間違えているパターンが多いのではないでしょうか?
基礎や本質を理解してないと、問題の形式が変わったり、計算式の数字が変わったりしただけで間違えてしまいます。
子供は理解しているつもりでも、実際は何度も同じような問題を解いてるから答えを覚えているだけで曖昧なことが多いです。
偏差値50を超えるなら応用問題に対応できるかが重要になります。
とにかく問題をこなす
応用問題に答えられるようになるためにも色んな問題をこなしましょう。 様々な問題をこなすことで本当にその部分を理解しているのか分かります。
ただし、ただ数をこなして問題を解いて答え合わせするだけでは意味がありません。
今回紹介したように、ケアレスミスをしないようにしつつ、間違えた問題はなぜ間違えたのかを考えて答え合わせをしましょう。
すぐに学力は上がりませんが着実に学力はアップしていきます。
まとめ
中学受験における偏差値について解説しました。
偏差値はテストを受ける集団によって変化し、テストによっては10前後も違うことがあります。
そのためその時の偏差値だけで判断せずあくまでも一つの基準として考えましょう。
中学受験自体がハイレベルなので偏差値50以下でも悲観的に捉える必要はありません。
小学生ですしまだまだ伸びしろがあります。
今回紹介した勉強法も当たり前のことですが、実際に勉強するのは子供です。
子供が今回のことを自分で意識して勉強するのは難しいと思います。
なので、親が子供の状況を理解してサポートしてあげることが重要です。
中学受験は親と子供が一緒になって頑張りましょう。