中学受験の中堅校は果たして狙い目なのか?|大学受験エリート

中学受験の中堅校は果たして狙い目なのか?

 

 

中学受験は中高を通して一貫教育による深い学びができるため、年々人気が高まってきています。

 

近年は難関校よりも、ボリュームゾーンと言われる中堅校に注目が集まっています。

今回は中学受験における「中堅校」の概要やその対策などについて説明します。

 

最近の首都圏の受験動向は?

 

首都圏模試センターより、2022年度の首都圏私立・国立中学入試での受験者数が発表されました。

首都圏ではありますが、受験者総数はおおよそ5万1,100人近くでした。

 

首都圏の受験者数としては過去最多と言われています。

その中でも注目されているのが、「中堅校」と呼ばれる中学校です。

 

中学受験に限らず、中堅校といわれる学校はボリュームゾーンと呼ばれ、受験者が集中します。

 

灘やラ・サールといった超難関校、「開成・麻布・武蔵」や「桜蔭・女子学院・雙葉」といわゆる男女それぞれの御三家や早稲田・慶応といった名門校の受験者数が落ち込んでいるわけでもないようです。

 

どちらかというとMARCHと呼ばれる大学付属系中学校の受験者数がやや落ち込み、中堅校に流れ込んでいるという見方もあるようです。

 

いずれにしても、現在中堅校人気により合格のハードルがグンと上がっているのは間違いないことです。

 

中堅校とはどんな学校の事?

 

中堅校に実績がある塾や、中堅校狙いという言葉が先行していますが、中堅校とはどのような学校を指すのでしょうか?

 

実は中堅校自体には明確な定義はありません。

中堅校の学力が低いわけでもなく、学校の設備が他の学校よりも劣ると言ったわけではありません。

 

敢えて分類するならば、模試などの偏差値で45から54ぐらいと言われています。

ただし偏差値というのは、その母集団によって決定されるものです。

中学受験の模試の偏差値となると、全ての同級生が受けているわけではないのです。

 

中学受験志望者が母集団となるわけなので、模試の偏差値が45から54といっても大学入試の偏差値や高校入試の偏差値の感覚とは異なると思っておいた方が良いでしょう。

 

中堅校に注目が集まっている理由

 

中堅校に注目が集まっている理由は、特に明確にはなっていませんがこれまでの滑り止め対策というよりも、その学校に行きたいという本命志向に変わってきているようです。

 

難関校に滑り込むようにして入学してもそこからが大変、という声はよく耳にすることでしょう。

難関校では実際に学習の質と量がずば抜けています。

 

また生徒たちの中には、ずば抜けた学力の子どもがたくさんいます。

優れた学力をのライバルが多い環境は中学生になりたての子どもにはとてもプレッシャーを感じるものです。

 

そういったことも踏まえて、無理をせず学べる中堅校を選ぶ受験者が増えています。

ただし難関校に限らず中高一貫校では、中学3年生からは高校生の単元に入っていくことが多いので、中堅校だからといって決して学習内容が簡単というわけではありません。

 

この点は誤解しないようにしましょう。

また、コロナという特殊な事情で学校選びの基準も変わりつつあります。

 

通学に時間がかかりすぎないか、オンライン学習は充実しているかなどこれまでに強く意識してこなかった基準が加わることで中堅校も視野に入ってきているようです。

 

中堅校は合格しやすいの?

 

中堅校を滑り止めと捉えるような「誤った思い込み」はいち早く捨てた方がいいでしょう。

 

中堅校はボリュームゾーンと呼ばれるほど受験者数が増えてきています。

難関校ほどの大人が見ても難問と思われる問題ではなく、頑張れば解けるという問題が多いことから合格得点ラインも押し上げられがちです。

 

つまり、少し前までの中堅校のイメージで取り組んでいるとリスクがあります。

模試では合格圏内と思っていても、実際の受験となるとより力のある生徒たちも受験していることが多く、ギリギリ合格したということにもなりかねないのです。

 

受験者数が多いということは、それだけ合格する確率が下がるということです。

受験本番では、予想以上の力をだせることもあったり、思った通りに力を発揮できないこともあったりと、不確定要素がとても多いものです。

 

そこにこうした受験生増となると、決して合格しやすい学校とは言えないのが実情です。

 

中堅校合格に向けてどんな勉強をすればいいの?

 

中堅校は難関校や御三家などと異なり、難問対策をするよりも基礎的な学習に力を置いた方がよいとされています。

 

学校で習うことを徹底して身に着けることが大切です。

特に5年生までは基礎をしっかりと身に着けておきましょう。

6年生の春頃からは過去問に取り組み、過去問から親が出題傾向を分析するとよいでしょう。

 

過去問より出題傾向を掴んだら、それに準ずる応用問題に取り組んだ学習をしていきましょう。

中堅校に限りませんが応用問題はある程度傾向をつかんで、解法を暗記するほどマスターする合格に近づくでしょう。

 

中堅校での受験勉強では基礎7割、応用3割ぐらいの配分が目安です。

なお親が対応するのが難しい場合は、塾や家庭教師の先生に相談するのがおすすめです。

 

中堅校が合格しやすいという先入観は捨てる

 

中堅校は合格しやすいという思い込みは正しくありません。

中堅校を狙う受験者数は増えており、滑り止めではなく第一志望にも変わってきています。

 

また入学後の学習カリキュラムも難関校に比べたらプレッシャーは少ないかもしれませんが、学習内容の質と量は非常に充実しています。

 

そのため、中堅校だからといって志望校にするのではなく、本当に行きたい学校なのかという本来の中学受験の目的に沿って選ぶ必要があります。

親子でしっかりと話し合って、志望校選びをしてください。

 

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