「中学受験を予定しているけれど、諦めた方がいいかもしれない」と不安になることもあるのではないでしょうか。
もしも中学受験を諦めるならその後の準備もあるため、なるべく早めに判断するに越したことはありません。
この記事は中学受験を諦めるか迷っているご家庭向けに、中学受験を諦める基準や諦めて後悔しないポイントなどを紹介します。
中学受験を諦めるべきか考える基準
中学受験を諦めるかどうかは、子ども本人の「やる気」と「実力」の2つの局面から考えることがおすすめです。
やる気と実力がどのような状態だと受験を考え直すべきか、お伝えしていきます。
本人のやる気が完全に失われている
まずは、中学受験へのやる気が子どもから完全に失われている場合です。
本人のモチベーションというのは、何かを成し遂げるためにとても大切なものです。
「やる意味が感じられない」という気持ちのまま、時間を費やし努力を続けることは難しいでしょう。
そのため、
・子どもが「中学受験をしたくない」と常々言っている
などの場合は、中学受験を諦めることを検討すべきかもしれません。
子どもの成績に伸びが見られない
続いての判断基準は、子どもの成績に伸びが見られない場合です。
現時点で偏差値が届いていなくても、学力の成長を感じられれば受験に合格する望みは十分にあります。
しかし、勉強のやり方を見直したり、塾・家庭教師を変えても成績が伸び悩んだりする場合は、子どもがスランプを迎えているのかもしれません。
さらに、子ども自身も中学受験の勉強に苦しんでいるなら、受験自体を立ち止まって考えてみるといいでしょう。
中学受験を諦めて後悔しないためのポイント
親子喧嘩の勢いや短期間の判断で中学受験を諦めると、「やっぱり諦めなければ良かった」と後悔する可能性があります。
できるだけ後悔しないためには、慎重な判断が必要です。そのためのポイントを見ていきましょう。
偏差値が届かないだけで諦めない
希望校の偏差値に届いていない、という単純な成績だけを見て判断するのは要注意です。
現時点で偏差値が届いていなくても、子どもの努力やポテンシャルで巻き返せる可能性は十分あります。
逆境から努力で巻き返すことができれば、それは子どもにとってもかけがえのない経験になります。
偏差値だけでなく、子どものやる気と成績の伸びしろで多角的に見て判断することが大切です。
子どものやる気は長期的に見て判断する
人間なら誰しも、やる気がなくなったり面倒くさくなったりすることがあります。
子どもが勉強に対するやる気がなさそうでも、それは一時的な感情や態度かもしれません。
そのため、即座に中学受験を諦めさせるのは良くありません。
中学受験を諦める前に、子どもの様子をなるべく長期的に観察してみましょう。
また、子どもとの対話を増やし、中学受験に対してどう思っているかなどを一緒に考えてみるのもおすすめです。
子どもの気持ちを優先する
子どもは中学受験へのやる気があるのに、親が「このまま受けても不合格で無駄になるだろう」と思って諦めさせてしまうのは酷です。
子どもにとってみれば、「自分は頑張りたかったのに親にその道を絶たれた」と考えるかもしれません。
そうなると、親子関係の亀裂にも繋がってしまうのではないでしょうか。
本人の気持ちを優先することを忘れないようにしましょう。
中学受験を諦める判断はいつまでにすべき?2つのタイミング
中学受験を諦めるなら、判断はいつ頃までにすべきでしょうか。
タイミングは主に2つあります。
・夏期講習の申し込み前
学習塾では、5年生の2月頃から6年生のカリキュラムへ突入するのが一般的です。
本格的な中学受験に向けた学習となっていくため、塾のカリキュラムに合わせてやめるのがひとつのタイミングです。
2つ目は、夏期講習の申し込み前です。
夏休み期間は受験特別カリキュラムが設定され、一日の大半を塾で過ごす生徒も多くなります。
夏期講習で受験勉強にかなりの時間を費やすと、その後諦めるのは勇気がいります。
そのため、諦めるのであれば夏期講習の前というのもタイミングとなるでしょう。
中学受験を諦めるときに子どもをフォローする方法
中学受験を諦める決断をしたのであれば、その後の子どものフォローも大切にしたいところ。
中学受験の断念による子どもへの接し方や、親が気をつけることについて見ていきましょう。
子どもを責めない
中学受験を諦めたことについて、子どもを責めてはいけません。
責めることは子どもを傷つけます。
子どもは子どもなりに努力を重ね、その結果諦めざるを得ない結果になっただけです。
諦めたことに対し、子ども自身もとても悲しんでいるかもしれません。
子どもを責めてしまわないよう、まずは親自身が気持ちの整理を付けることを意識しましょう。
親が謝りすぎない
親が謝りすぎると、子どもにとって罪悪感を感じさせてしまいます。
「自分の成績が良くなかったから親が悲しんでいる」
「自分のせいで親を謝らせてしまった」
というのは、子どもにとって非常に負担の大きい感情です。
親子での対話は大切ですが、お互いに気持ちの整理がつくまでは受験の話を避けるのも良いかもしれません。
いつも通りの生活を過ごすことに専念してみましょう。
まとめ
中学受験を諦めるときは、子ども本人のやる気と成績の伸びしろから判断してみましょう。
ただし、偏差値が届かないだけで諦めたり、子どもが一時的にやる気を失っているだけで諦めたりするのは、後悔することになりかねません。
短期的に判断せず、子どもの様子をよく確認し、親子で話し合ったうえで納得のいく決断を下せるようにしてみてください。