中学受験生の保護者の皆さんは、入試まで残り1ヶ月に迫ったとき、
「充実した毎日を過ごして、悔いのない状態で入試に臨めるようにしたい。」
と考えているのではないでしょうか?
限られた時間で効率良く勉強するためには、どこに重点を置くかを意識することが大切です。
それから、お子様の「気力」「体力」を充実させるためには、保護者の適切なサポートが欠かせません。
入試が近づくと、保護者の方はもちろんのこと、受験するお子様自身も精神的に不安定になりやすいものです。
ですから、受験直前の最大の課題は
「お子様の健康と安定した精神状態を保つこと。」と言っても過言ではありません。
今回は、中学受験1ヶ月前から受験当日までの過ごし方について、どのような点に気をつければ良いかをまとめてみましたので、どうぞ最後までご覧ください。
受験直前の勉強の進め方
受験までの日数が、残り少なくなってくると、「1点でも多く取りたい。」という気持ちが強くなり、基礎に不安がありながらも新しい問題へ次々に挑戦してしまいたくなるでしょう。
しかし、基礎が固まっていない場合、これが逆効果となってしまい、得点力が下がってしまうことさえあり得ます。
それでは、具体的な勉強への取り組み方を見ていきましょう。
基礎の再確認に重点を置く
小学校のテストで、毎月の定例テストや単元テストは、テスト範囲が限られています。
それゆえ、真面目なお子様は高得点を取ることが多いですが、 そのようなお子様のなかには「活用系の総合問題になると、極端に得点が下がってしまう。」という方が少なくありません。
これは、基礎が固まっていないことが原因であるといえます。
基礎固めを軽く見て復習を怠ってしまうと、応用が効かなくなってしまうことも十分に考えられます。
基礎を深く理解することが、応用問題の解き方のひらめきにつながります。
基礎固めの重要性を肝に銘じ、お子様に基礎の再確認を促しましょう。
入試過去問題の再確認をする
受験校を決めるときに、いくつかの学校の入試過去問題を見て、出題傾向を比べてから決めた人が多いのではないでしょうか?
受験勉強を始める時期は、まだ未修のところが多くて、実際に過去問題を解くことは難しかったはずです。
入試直前になれば、基礎事項は全て履修していますので、最終チェックのために、実際に過去問題を解いてみて、入試問題に対応できるような力がついているかどうかを確認してみましょう。
お子様のサポートの仕方
受験直前の時期のお子様は、「精神的に不安定になって、勉強に集中できなくなったり、体調を崩しがちになったりする。」ということになるかもしれません。
この時期は、保護者の皆さんのサポートが何よりも大切になってきます。
それでは、お子様をどのようにサポートしていけば良いのでしょうか?保護者の皆さんに気をつけて頂きたいポイントをまとめてみましたので、確認してみましょう。
お子様への声の掛け方
保護者の皆さんは、お子様にどんな言葉を掛けてあげれば良いのかが気になるところでしょう。
しかし、掛ける言葉の選択を気にするよりも、「いままで一生懸命がんばってきたから、入試の合否に関わらず、努力を認めてあげよう。」という気持ちで接することの方が大切です。
そうすれば、おのずと前向きな言葉を掛けてあげられるようになります。
それから、入試を意識しすぎないように普段通りの生活を心掛ければ、お子様も安心して勉強に集中できるはずです。
お子様の体調管理について
受験直前の冬の時期は、気温が低く乾燥しやすいのでウィルス感染なども気になる時期です。
この時期にウィルスに感染してしまえば、勉強ができない日が続いてしまい、後れを取ってしまうかもしれません。
そうならないように、日頃の感染予防を徹底しましょう。
それから、日々の生活では、栄養バランスの良い食事で健康な状態を保つことを心掛けましょう。
また、十分な睡眠をとることも大切です。
睡眠時間を削って勉強しても、睡眠不足が学力アップの妨げになることがあります。
無理せず、生活リズムを乱さないようにしましょう。
入試当日のシミュレーションについて
事前に調べておきたいのが、自宅から受験会場に向かうルートとかかる時間です。
地図を見ただけでは、よく分からないところがあります。
電車の乗り換えがあったり、徒歩の距離が長かったりすると、予想よりも時間がかかってしまいます。
実際に自分の足を運んで確かめてみると良いでしょう。
入試に備えるために学校を休んだ方が良いのか?
万全の状態で入試に臨ませるために、入試直前の1月は学校を休ませる保護者の方が一定数います。
休ませる理由は、「インフルエンザなどへの感染の予防」「受験のための勉強時間の確保」などです。
このような保護者の皆さんも、学校を休ませるのが良いことだとは思っておらず、子どもの受験のためには致し方ないと考えて、学校を休むことを決めているはずです。
「義務教育を休んでまで、受験勉強をするのは、どうなのだろうか?」という声があるのも事実です。
しかし、長い受験戦争を乗り切って、もうすぐ本番だというときに、問題が起きて受験できなくなることだけは避けたいところです。
学校を休むことは、一概に善悪が決まらないところがあります。
学校を休むかどうかは、お子様の学力や目標、心身の健康状態をつかんだうえで、よく話し合って決めましょう。
まとめ
中学受験の1ヶ月前は、「お子様の心身の健康管理が最も大切である。」といえます。
勉強面では、たくさんのことを無理に詰め込もうと考えると逆効果となるかもしれません。
ですから、今まで学習してきたことの確認の時期ととらえるようにしましょう。
それから、受験の結果ばかり気にせずに、「お子様が成長してく姿を見守ってあげる。」という心構えで接するようにしましょう。
保護者の皆さんにとって、直前の1ヶ月が、充実した期間となることを願っています。