大学受験エリートのSuuです。
この記事では、スタディサプリの映像授業について、
「オススメの視聴法」
「授業のポイント」
などを、具体的に紹介していきます。
今回扱うのは、
高3 トップレベル数学Ⅲ 第5講
媒介変数で表された曲線
です。
この記事では、チャプター1について扱います。
Chapter1
「媒介変数」と言うと堅苦しく、イメージしにくいですね。
授業動画の中でも冒頭に言っているように、
媒介変数=パラメータ
だと思うとよいです。
……ん? 「パラメータ」でも、イメージできない?
そうですよね。まったくもって普通の感覚です。
パラメータtは、
時間を表すt
だと思うのが、この単元のポイントです。
(というか、時間=timeの頭文字をとって、文字tを使っています。)
トップレベル向けの授業動画ですが、念のため、基本的なイメージからおさらいしましょう。
(x,y)=(2t,t+1)
という「パラメータ表示」は、
「時間tのときに、点(x,y)はここにいるよ!」
ということを示すことで、曲線を指定します。
時間t=0 のとき、 (x,y)=(0,1)
時間t=1 のとき、 (x,y)=(2,2)
……
といった感じで、時間tにおける点の位置を示しているイメージを持ちましょう。
“アリさん”が、平面上を移動すると想像してもOKです。
3分30秒~4分40秒
『円が、直線上を滑らずに転がる』
を、きちんとイメージしましょう。
先生の実演(!?)も非常に面白いので、一度は見ておくことをオススメします!
動画の中の先生の顔の動きをよく見て、「滑らずに転がる」動きをとらえましょう。
視覚的にとらえた後は、“数式として”の処理の仕方も覚えておいてください。
円が直線上を滑らずに転がるとき、
『円が移動した距離=円周上の点が動いた弧の長さ』
が成り立ちます。
これが成り立つのが、「滑らずに」が言わんとしていることです。
動画の9分0秒頃の板書で言うと
OR=弧RQ
が成り立ちます。
これが、
『円が移動した距離=円周上の点が動いた弧の長さ』
の具体例で、円が滑らずに転がる……と聞いたら、この関係式を思い出しましょう。
6分20秒~8分30秒ごろの間、先生が説明しようとしているのはこのポイントです。
ベクトルの使い方
ベクトルは使いこなせると非常に便利です。
ベクトルはベクトルの問題解くためにある! のではなく、平面図形を処理するときに自由に使いこなすためにあります。
この動画には、平面ベクトルを実践で応用するエッセンスが詰まっていますので、注目しましょう。
問題(1)では、点Pや点Qの座標をするのが目的です。
動画10分0秒以降から、平面ベクトルを利用して点P、Qの座標を計算していきます。
このときのポイントを、①~③にまとめました。
動画を視聴する際の参考にしてください。
①ベクトルの分解→点の位置関係の分解
点Pの座標とは、「原点Oと点Pの位置関係」を表すものです。
これを、
「原点Oと点Pの位置関係」=「原点Oと点Rの位置関係」+「点Rと点Pの位置関係」
と分解して扱えるのが、ベクトルのいいところです。
最初の原点との位置関係はパッと分からなくても、原点とR、RとPの位置関係なら容易に把握できる!
そんな場面で威力を発揮します。
この問題が、まさにそのシチュエーションです。
②ラジアン単位の意味→角度=弧の長さ
動画の16分30秒ごろ、突然
∠RPQ=2t
という値が図に書きこまれます。
ここは、ラジアン単位の意味から導かれています。
「単位円周上で、点がある角度回転したときに動く弧の長さで、その長さを表す!」
がラジアンの意味です。
具体的には、単位円周上を一周する、つまり360°の回転を、
一周の円弧2πで表す! ということですね。
この場合、弧QRの長さが2tなので、その弧と対応する回転角の∠RPQの大きさも2tになります。
『180°=π』 みたいな暗記で終わらず、単位の意味まで含めて、
しっかり理解することが大切です。
③回転角の捉え方→負の偏角を使おう!
OR、RP、PRのベクトルの成分を計算する際、
長さがr、偏角がθのベクトルが
r(cosθ、sinθ)
で表されることを使っています。
ベクトルの長さは図からすぐに分かるのですが、
問題は偏角θです。
地味ながら、正確に計算するのにはコツがあります。
あれこれ補助線を引いて、等しい角度を見つけて……とやるのは大変です。
この授業動画でやっている方法は、負の偏角をうまく使う方法です。
反時計まわりに回転→正の偏角
時計まわりに回転→負の偏角
と捉えて、それらを足し合わせればいい!
という発想ですね。
このポイントをおさえて、
11分0秒~11分50秒
12分30秒~13分40秒
15分20秒~17分30秒
をじっくり見てください。
平行線や相似な三角形を見つけるよりも、
負の偏角(逆回転)も使いこなし、
『どれだけ回転したのか?』
の足し合わせで処理するとやりやすいですよ。
実は、ここまでに数Ⅲの内容はあります。
ですが、大学受験の数学で重要な内容が詰まっています。
『円が滑らずに転がる』
『ラジアンの意味』
『平面ベクトルの利用』
『偏角を使った小技』
を記事の中で取り上げました。
問題(2)へ続く前座と思わず、これらの受験数学のエッセンスを、
きっちりと学習しましょう。