るるぶ高校数学 数Ⅰ ④三角比 その2 三角比の基本的な計算|大学受験エリート

るるぶ高校数学 数Ⅰ ④三角比 その2 三角比の基本的な計算

こんにちは!

大学受験エリートのSuuです。

 

高校数学の勉強のポイント、落とし穴などを紹介する

るるぶ高校数学のシリーズです。

 

今回は、

数Ⅰ 三角比 その2 三角比の基本的な計算

です。

前回

 

三角比ですが、今後いたるところで出現します。つらつらと書きますと、

数Ⅱの三角関数は「sin,cos,tan」がガッツリ主役。

円の式を見たら、sin,cosでのパラメータ表示が1つの手筋。

傾きをtanで処理するのも大切な手筋ですし……

ベクトル、複素平面などの「図形」に関わる内容なら、必ずsin,cosが顔を出します。

とにかくもう、今後の数学は三角比まみれです。

(ついでに言うと、物理でもバンバン登場します。)

普段の定期テスト対策から、標準~難関の受験問題まで、sin,cosと末永く付き合うことになります。

中学数学では、中1最初の「正負の数」の計算ができないと非常に苦しいです。

同じように、高校数学はsin、cosの扱いに慣れていないと始まりません。

 

この段階でつまづくと本当に大変です。

きっちり練習して、記号の扱いに慣れていきましょう。

 

今回は、三角比の基本的な計算について紹介します。

 

ポイント① 「sinθ」で1カタマリ

基本的ながら、習得が難しい感覚があります。

「sinθ」で1カタマリで、1つの数だ

という感覚です。

 

sin30°=1/2

というように、『sin〇』が1つカタマリであり、1つの数を表しています。

複数の文字で1つの数を表すという記号は、これまでありませんでした。

計算練習をしながら、この新しい記号の感覚をつかみましょう。

 

ポイント② 「2乗」の表記に慣れよう

『sin〇』が1つのカタマリなので、その2乗は

(sin〇)2

と表すのが普通です。

ですが、三角比の「なんとか乗」は、

sin2

と、この位置に指数をつけます。

 

この表記にも慣れる必要があります。

三角比の2乗をスムーズに書けて、また2乗を的確に認識できるようになりましょう。

この「認識」の方が地味に厄介です。

 

a2-b2 の因数分解ならパッと見やすいのですが、

cos2θ-sin2θ

の因数分解もパッと浮かぶことが大切です。

どちらも同じ式構造だと認識できるためには、それなりの訓練が必要です。

 

ポイント③ 有名な三角比の値は暗記しない

学習が進むと、30°、45°、60°の三角比の値を習います。

この値ですが、暗記は厳禁です。

これらの具体的な値こそ、定義を習得するための絶好の具体例です。

必ず、具体的に直角三角形をかいて計算するようにして下さい。

大げさですが、ここで丸暗記に走ると、確実に三角比が苦手になります。

 

きちんと、定義に従って計算するようにしましょう。

練習に練習を重ねることで、

直角三角形はかかなくても頭の中で考えられる

あまりに繰り返し過ぎて、結果的に値を暗記する

状態になれます。

というより、この状態になれていない人は、

確実に練習不足です。

もっともっと、反復練習を積みましょう。

 

ポイント④ 三角比の相互関係も、覚えるまで繰り返し練習

相互関係が出てくるあたりで、三角比の計算が本格化します。

㋐tanθ=sinθ/cosθ

㋑cos2θ+sin2θ=1

㋒1+tan2θ=1/cos2θ

の3つ学習するのが標準的です。

 

㋐~㋒の3つは、三角比を扱う上での超基本になります。

分数を扱うときの通分・約分みたいなものです。

覚えるとか覚えないとかではなく、

なんかもう体に染みついた「当たり前」になるまで練習が必要です。

(㋒は少し使用頻度が少ないかもしれません。)

 

最終的には、「当たり前」「覚えた」状態になるまで練習するので、

最初の入りは暗記・理解のどちらでもいいと思います。

ただ、どこかで一度はその意味を振り返っておきたいですね。

㋐は三角比の定義から明らかです。

というより、㋐をtanの定義と思っていいぐらいです。

㋑は三平方の定理そのものです。

そういう意味で、いちいち暗記するほどのものではないかもしれません。

三平方の定理の重要性を考えると、㋑の公式が三角比計算の生命線と言えます。

本当に色々な場面で使うので、三角比をみたら常に㋑が頭の中にある状態を作りましょう。

㋒は、三平方の定理㋑の派生形です。

㋑の両辺をcos2θで割ることで得られます。

ちょっと覚えにくい式なので、私は暗記はしておらず、

毎回㋑から一瞬で導いて思い出しています。

 

『三角比の計算ができる』ためには、㋐・㋑はサラサラと使いこなす必要があります。

通分・約分がサクサクできないと、分数の計算はおぼつかないですよね。

それと同じ感じです。

 

基本的な問題で構わないので、三角比の相互関係を使った計算練習を繰り返し、

計算のリズムを体に叩き込んでいきましょう。

 

ポイント⑤ 『90°ーθ』は図をかいて確かめる

sin(90°ーθ)=cosθ

といった、「90°ーθ」に関係する三角比も習うと思います。

 

これらの式も、非常につかみにくいと思います。

まず、本当に大切な事実をここで確認します。

sin、cosは分配できない

です。

sin(90°ーθ)≠sin90°ーsinθ

です。かっこを分配することができないのですね。

定義から当たり前と言えば当たり前ですが、うっかりしやすいので注意しておきましょう。

 

そのうえで、「90°ーθ」の公式は、

毎回図形をかいて、考える

のをオススメします。

いや、「90°ーθ」だけなら、暗記でもいいのです。

「sinとcosが入れ替わる」

とだけ覚えればOKですから。

(tanは、sinとcosの入れ替わりと、相互関係からすぐに思い出せます)

 

ただ、問題は……

「90°+θ」

「180°ーθ」

といった、似たような公式が大量に出てくることです。

そして数Ⅱになるとこの手の公式がさらに増殖します。

10個は越えるのではないでしょうか?

似たような大量の公式を覚えるのは非常に大変で、間違いやすいです。

そのため、

「90°ーθ」の公式から、

毎回図形をかいて、考える

という訓練をするのがオススメです。

ここで暗記に逃げると、本当に後悔しますよ!

 

 

 

この辺りまでが、三角比の序盤戦になります。

この後、90°をこえる角に対しても三角比の定義を広げて、

一気に「正弦定理」「余弦定理」に入っていきます。

そうすると、急激に三角比の利用が本格化します。

そのため、この段階でキッチリ計算練習を積むことをオススメします。

三角比の利用が動き出すと、どうしても色々な定理に気を取られます。

その前段階で、きちんと三角比の計算に慣れておきましょう。

 

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